レストラン山崎(フレンチ/弘前市/青森県)~「奇跡のリンゴ」が繋ぐ心打たれる老舗フレンチとは

ムニエルは青森県産の一級品のタラを使用。

ムニエルは青森県産の一級品のタラを使用。

フォアグラのソテーはりんご果汁で蒸した鶏肉と。

フォアグラのソテーはりんご果汁で蒸した鶏肉と。

皆さんは「奇跡のリンゴ」という物語を知っているでしょうか。2013年に阿部サダヲさん主演で映画にもなったこの話。フィクションでもなんでもなく、実話をもとにしたストーリーなのですが、その感動的な話に涙を流した方も居るでしょう。

りんご果汁煮込みの豚肉は驚くほど柔らか。ほろっと崩れます。

りんご果汁煮込みの豚肉は驚くほど柔らか。ほろっと崩れます。

1970年代、リンゴ農家の木村秋則さんは奥さんの美栄子さんとリンゴ栽培に勤しんでいました。ところが、ある時彼女の体に異変が生じてしまいます。原因は長年リンゴの樹に散布していた農薬。彼女の健康のため無農薬のリンゴ栽培を決意する木村さんですが、当時無農薬のリンゴ栽培は絶対に不可能とされていました。何度も何度も農薬に代わる「何か」を探しますが10年経っても成果は得られず。絶望の末自殺を決意し岩木山へと向かった木村さんがそこで目にしたのは1本のくるみの樹。樹は枯れることなく、また害虫も発生していなかったと言います。それこそが無農薬リンゴのヒントへと繋がった奇跡の一手。こうして木村さんは世界で初めてリンゴの無農薬栽培を実現させるのです。

名物のリンゴの冷製スープ。ここでしか味わえない唯一無二の料理です。

名物のリンゴの冷製スープ。ここでしか味わえない唯一無二の料理です。

前置きが長くなってしまいましたが、今回ご紹介する「レストラン山崎」はそんな木村さんの「奇跡のリンゴ」に惚れ込み、町おこしの一環としてリンゴのフルコースを提供している老舗のフレンチレストランなのです。「シャモロック胸肉のリンゴ果汁蒸しとフォアグラ」や「熟成豚肩肉の奇跡のリンゴ果汁煮込み」などメニューには「リンゴ」と言う文字がいくつも書かれていますが、レストラン山崎に来たら絶対に外せないのがスペシャリテである「リンゴの冷製スープ」です。隠し味にリンゴを使うというのはよく聞きますが、主役がリンゴのスープというのは非常に珍しく、シェフの山崎隆さんもメニューの開発に相当苦労したと言います。リンゴの皮や種も丸ごと使用したこのスープは、リンゴらしい酸味も感じられる爽やかで甘みのある逸品。スープと言うには甘いですがジュースと言うにはスープに近い。そんな絶妙な味の絶品冷製スープは、数々の想いと努力の結晶。このレストランに訪れるなら、「奇跡のリンゴ」の話を知ってから行くと感動も倍増するでしょう。
また、他のお料理も町のフランス料理屋さんと呼ぶにはレベルが高く、特にリンゴを使ったデザートは堪らない美味しさ。せっかくリンゴ県青森に来たなら、お料理に合わせてリンゴジュースやシードルを頼んでみてもいいかもしれません。きっといつもよりリンゴの美味しさが心に響く、そんな料理に出会えるはずです。(2020年12月訪問)

レストラン名レストラン山崎
ジャンルフレンチ(フランス料理)
住所青森県弘前市親方町41
TEL0172-38-5515
予算ランチ¥2,000~ ディナー¥5,000~
座席40席
個室有り
予約の可否予約可

 

ペンギン案内人5号/川崎 彩乃

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