御成門はる (日本料理/御成門/東京)~良心的価格設定の割烹。

新銀杏のかき揚げの飯蒸し。地味ですが、美味です。

客の目の前で煎りたてのゴマをすってくれます。

私が昔から行ってみたいと思っていた日本料理店の1つが「くろぎ」です。ここのご主人、黒木純氏はあの「京味」出身、「アイアンシェフ」としてTVにも登場し、スター性の高い料理人です。数度予約しようと思いましたが、人気店のため予約は取れませんでした。そうこうするうちに、「くろぎ」は湯島から大門に移転。2万円くらいのコースがあったのが、5万円からのおまかせ1本のみという超高級店になってしまいました。豪華絢爛な食事は魅力的ではありますが、この価格では高すぎて到底訪問することはできません。
そんな時に見つけてのが、この「御成門はる」でした。憧れの「くろぎ」出身で2019年に独立したばかりの小川晴行さんの店です。御成門にあるカウンター7席と個室1室の小さな店です。

デザートはスィートシルクの石焼き芋

しかしながら「御成門はる」は「くろぎ」とは全くコンセプトが違っていました。15000円のコース1本というリーズナブルな価格設定。内容は余計な要素を削り落としたシンプルな野菜料理中心です。まずは黒舞茸のお椀。初めに立派な黒舞茸を見せられますが、出汁と少しの塩のみで舞茸の香りを楽しみます。
次は柿と冬瓜の胡麻白和えです。煎りたて、摺りたての胡麻を使った胡麻和えです。客の前で大きなすり鉢ですってくれます。いい香りが漂い、心地よい気分にしてくれる演出です。胡麻は煎りたてが一番美味しいと言われていますが、まさにそのとおりです。
新銀杏のかき揚げの飯蒸し。新銀杏はもちもちの食感。もち米と一緒に食べます。その他計13品くらいは出たと思います。

この日はいい松茸が入手できたので、松茸料理も出ました

全般的に「御成門はる」の仕事ぶりは好感が持てました。高い食材を使うのではなく、野菜を中心にした料理を提供し、丁寧な仕事をしていると感じました。野菜料理は手間がかかるにもかかわらず、一般的には受けがそんなによくありません。フォアグラ、トリュフ、カニ、キャビア、黒毛和牛、アユなどの高級食材を利用する方が客受けします。日常で食べる野菜ではあまりお金にはなりません。(今回はたまたまいい松茸が入ったということで松茸料理は食べましたが・・)
しかし、それにもかかわらず野菜中心の料理を提供しようとする小川さんの姿勢に料理人としての強い信念を感じます。自分の身の丈に合ったサイズの店で、良心的な価格設定をする、そんなお店なので、心から応援したいなあという気持ちになりました。
(2020年10月訪問)

レストラン名御成門はる
ジャンル日本料理
住所東京都港区芝大門1-2-2 中川ビル 1F
TEL03-6809-2502
予算ディナー15000円から
座席カウンター7席、個室1室
個室あり
予約の可否予約制

 

ペンギン案内人7号/川崎 真弘

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