湯乃谷 千慶 (十津川・湯泉地温泉/奈良県)~奥大和の離れ9室だけの高級宿。環境抜群、部屋良しお風呂最高、あとは・・・?

お部屋の露天風呂。こだわりの別注品との湯船は信楽焼きの立派なもの

泊まった部屋はゆったりと広い和洋室なので寛げる空間

奈良県十津川温泉の最奥にある湯泉地温泉。パワースポットとして今話題の玉置神社に「呼ばれて」参拝を無事済ませた日、山道を走ってこの自然の中の宿に着きました。自然環境が抜群の温泉宿は全9室の離れすべてのお庭にゆったりと大きな専用露天風呂が付いています。硫黄の香りの単純硫黄泉は、こんこんと湧き出る源泉かけ流しで50℃と熱め。入るときに自分で水を足すやり方です。神社巡りの疲れを癒してくれる湯は心地よいもの。大浴場は内風呂と露天風呂の両方とも、三密を防ぐため貸切になっており、時間制でゆっくり楽しめました。ただしこちらは細長く大きなお風呂なのに熱すぎて、水を足してもなかなか適温にならず少々不便ではありました。

これが寂しかったお弁当式の夕食

旅館経営が初めてという方が2017年に創業された新しい宿と聞きました。ここまで素晴らしい建物とお風呂にするのは並大抵のことではなかったと思います。出迎えて部屋への案内をしてくれた仲居さんも、はきはきして明るく感じのいい方でした。全体的にサービスはよい宿です。
最初の説明では、現在のコロナ禍で万全の対策を取るため、スタッフはゲスト滞在中は部屋に立ち入らないとのこと。いわゆる「お籠りプラン」のみ。まあここまでは現在他のホテルや旅館でもあり得る話です。ところが、問題はお食事でした。お食事処が三密になるため各自の部屋にてすべての食事は弁当にして一度に運んで終わり、とのことです。ちょっと嫌な予感がしました。
届いた弁当の中には冷めて固くなった鰆味噌焼き、同じく冷めた生姜ご飯が詰め込んであります。御替りなど論外のよう。熱々のものがない食事は寂しいもので、20分で食べ終わりました。味気なくて食欲も出なかったのです。

朝食で温かいのは保温ジャー入「具なし」の味噌汁のみ。とろろ昆布のみ少々!

同じ料金体系の高級旅館と呼ばれる他の温泉宿の夕食と比べて、これははっきり言って雲泥の差。せめて最後の炊き込みご飯位は熱々炊き立てを後で運んでくるとかできないものでしょうか?前夜泊まった中級の宿でも食べ始めた時に携帯コンロに火をつけて釜飯が目の前でホカホカに炊き上がる方法を取っていました。コロナの中でもいろいろ工夫して美味しいものを熱いものは熱く出してくれるところはたくさんあるのです。
またとても不思議なことには、置かれているワインリストにはKENZOのあさつゆとかオーパスワンなど最低3万円以上の最高クラスのみが載っています。高級旅館と言えども通常なら5000円位のワインを置いているのが普通ですからこれには驚きました。残念ながらいいワインと共にゆっくり味わう料理とは思えなかったので頼まなかったけれど。
朝食に期待していたのですが、同様に届けられた弁当には唖然としました。朝から鮎の姿焼きの冷めたもの。冷めたおにぎりと宿坊のような質素な煮物とふりかけ、具がない上に出汁のあまり出ていない味噌汁、プチサラダと茶碗蒸し。これは明らかに手抜きでしょう。最近泊まったばかりの他のお宿の豪華な朝食を見せてあげたかった。
コロナの感染対策が何が何でも一番。お客さんとは接触は控えたいとの気持ちはわかりますが、そのことを言い訳に客を喜ばせる努力をおろそかにしているのでは?この料金を取るなら、他の高級旅館の食事を視察され、せっかくのいい温泉のお宿なのでお食事面を改善してほしいと切に願います。
(2020年8月訪問)

旅館名湯乃谷 千慶
住所奈良県吉野郡十津川村武蔵714-2
TEL0746-62-0888
お風呂大浴場、露天風呂
予算2人部屋利用の場合1人38000円から(2食付)
露天風呂付客室あり

ペンギン案内人2号/井原 三津子

タイトルとURLをコピーしました