和ごころ泉(日本料理/烏丸仏光寺/京都)~旧桜田、路地裏の名店

ウニと生湯葉の煮こごり

ホタテのしんじょ

京都の日本料理のお店でお気に入りの店の1つだったのが、かつて伝説の日本料理店とさえいわれた桜田(2015年閉店)です。と言っても、訪問したのは数度だけ。それでも思い入れがあったのは京都で住んでいた家から徒歩1分のご近所だったからです。たしか1983年ごろ、桜田はこの地、烏丸仏光寺に店を構えました。今では京都では当たり前のように増え続ける町屋のレストランやカフェですが、当時は祇園や木屋町界隈を除いて、町屋風のお店はほとんどなく、しかも地元の人間しか通らない路地に店舗を構えたのが不思議でした。この路地は行き止まりではなく、違う通りに出る抜け道だったので、私は中学、高校の通学はもちろん、日々通る慣れ親しんだ道でもありました。

新鮮なタイ、マグロと金目鯛の炙り

京都の町並みはここ20年で大きく変わりました。ご近所近くの町並みも商業ビル、コンビニ、町屋レストラン、町屋カフェなどに様変わりし、昔からの小さな家族経営のお店はほとんど消えてしまっています。かつて自分が住んでいた場所とは考えられないほどの大きな変貌です。しかし、この路地だけはいかにも京都という風情がまだ少しは残っているのです。この路地を歩くと京都に住んでいたころの思い出がよみがえります。

サワラ、大根おろし、いぶりがっこ入り

桜田の場所と技を引き継いだのが、桜田で修業されたご主人泉さんのお店、和ごころ泉です。名店の後を引き継ぐというのは簡単なことではないでしょう。お客はかつてのお店と比較するはずですので、評価もより厳しいものがあるかと思います。しかし、泉さんはそれを乗り越えました。泉さんの京料理の王道を行く料理に対して、桜田のお店の後継者としてだけではなく、和ごころ泉として、食通たちに評価されているのです。ミシュラン2つ星を取り、名店の域に入った和ごころ泉。有名になると客単価を上げる京都の料理店が多い中で、リーズナブルなコース料金の設定を続けることこそ、桜田のDNAを一番感じます。私にとっての和ごころ泉は、もちろんお気に入りの店の1つですし、私の京都時代を回想させてくる貴重な店でもあるのです。

レストラン名和ごころ泉
ジャンル日本料理
住所京都市下京区烏丸仏光寺東入る1筋目南入る
TEL075-351-3917
予算ランチ6000円から、ディナー15000円から
座席20席
個室あり
予約の可否完全予約制

 

ペンギン案内人7号/川崎 真弘

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