ヴィラ アイーダ(Villa AiDA) (野菜料理/岩出市/和歌山県) 改訂版~日本最高峰の農園レストラン

ヴィラ・アイーダ
イタリアの田舎を思い出す1軒屋の建物

イタリアの田舎を思い出す1軒屋の建物

硬くなる前のつるかぼちゃ、中心は水が通る空洞が

硬くなる前のつるかぼちゃ、中心は水が通る空洞が

用事があり、久しぶりに行くことになった和歌山県。かつて伺った時はオーベルジュだったヴィラ アイーダが、1日1組のレストランへ営業形態を変えられたことを聞いていました。以前とどう変わったのか変化と進化を確認したい体験したいと思い、14年ぶりに岩出の駅に降り立ちました。
以前も記憶に残るとても良いレストランだったし、たった1日の滞在が私個人に与えた影響は計り知れなかったのですが、今や、自家菜園を持つレストランのパイオニア的存在であり、「アグリガストロノミー」とまで称されるようなレストランになりました。
先に再訪の結論から言うと、何が変わったというレベルではなくて、もはや同じシェフの料理とは思えない全く別次元の料理でした。どういう経過で今に至ったのかが分からず、もう少しこまめに来て変化を経験しておくべきだったと、久しぶりにはげしく後悔しました。そのくらい素晴らしい内容だったのです。

同系色でまとめられたカラマンダリンのコンポート

同系色でまとめられたカラマンダリンのコンポート

唯一無二な小林寛司シェフの作る料理。何故世界中からお客さまが来るレストランなのか改めて理解が出来、自分のスタイルを確立することの凄さと潔さを感じました。
コースはお任せで19.800円のみ。以前はレストランのカテゴリーとしてはイタリアンでしたが、今はイタリアンでもフレンチでも無く野菜料理とのこと。そこも大きな違いでした。
伺った日は、たまたまもう1組のお客さま(同じテーブルでも席はかなり離してくれていました)がいらして、1日1組ではなく、また少し形態が変わったのかもしれません。
今日から初夏のメニューとシェフが話されていたメニューには食材だけが記載されています。日々少しずつ変わる自然。トマトや胡瓜、ズッキーニ、有田川の稚鮎に、いい意味で春をも引きずった、こごみなどの山菜、苦味のある食材が多めの私達2組だけのメニュー表です。
変わっていないのは、自家菜園で採れた野菜を使う料理なので、肉や魚介の付け合わせに野菜があるのとは真逆で、野菜をより美味しく食べるために和歌山県の選び抜かれた肉や魚介が組み合わされているところ。
そら豆のソースでいただく日高町産のほろほろ鳥は胸肉とは思えないほど脂がのっているけれど、今しか食べれない硬くなる前のかぼちゃのツル共々、野菜の味が負けずに仕上がっています。
一皿一皿、新鮮で味の濃い食べるだけで元気になりそうな野菜。どれも食べたことのある食材なのに、野菜の他に花やハーブを使ったソースや食材の取り合わせで食べるまで味の想像がつかず楽しめました。

小林シェフと共に、色々な意味で嬉しい再会でした

小林シェフと共に、色々な意味で嬉しい再会でした

コースを終え、お茶をいただいている時に席まで来てくれた小林シェフを交えて、シェフと顔見知りのもう1組のお客さまのおかげでいろんな話(菜園の自給率が90%もある話など)を伺えたのですが、話していくうちに驚くことがありました。
もう1組のご夫婦は、なんと以前原稿を書いた「徳山鮓」でお隣だった、私たちに席を譲ってくれたご夫婦だったのです。
こんな偶然ってありますか?あんなに予約の取りにくい宿とレストラン、2回も同日の隣の席なんて、この偶然もヴィラ アイーダの求心力があってこそ。その場に集ったみんなで一緒に写真を撮ることが出来て、今年1番の本当に嬉しいハプニングでした。
小林寛司シェフの料理は、目を離すとまたどんどん進化していく気がしてたまらない。次回は、後悔しないよう、絶対に早めに来ようと思いました。
(2021年5月訪問)

レストラン名ヴィラ アイーダ(Villa AiDA)
ジャンル野菜料理
住所和歌山県岩出市川尻71-5
TEL0736-63-2227
予算19.800円
座席1日1テーブル(2名~10名)のみの営業
個室なし
予約の可否完全予約制

 

ペンギン案内人10号/磯田 直子

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