【世界一周！味めぐり】ALLT GOTT （アルトゴット）(スウェーデン料理/吉祥寺/東京)

かけがえのない地球を守る為ストックホルム会議が行われたスウェーデン

宇宙からの贈り物神秘的なオーロラ鑑賞＜キルナ＞

デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドこの4ヵ国をまとめて北欧と呼ぶことが多く、食文化も少し似ています。北欧料理と聞くとあまり馴染みが無いかもしれませんが、例えば様々な料理を１つのテーブルに並べてビュッフェ形式で提供するバイキングが有名。昭和33年に帝国ホテルにて当時の社長犬丸徹三氏が、デンマーク・コペンハーゲンを訪れた際に出会ったスモーガスボードの様式を取り入れて、「好きなものを好きなだけ味わう」バイキングという食のスタイルを生み出しました。日本では食べ放題＝バイキングという名前が浸透していていますよね。このように意外と私たちの身近に北欧料理文化は根付いています。

スモークサーモン＜ストックホルム＞

1年のうち11月から3月まで5か月間もの長い冬の季節を持つスウェーデン。海や湖に囲まれた自然の恵みを生かして塩漬けや、燻製、日干しにする事で保存食を作り、長い冬に備えて貯蔵庫に入れ無駄なく食材を利用していました。森も豊かな国であり、キノコ、じゃがいもの他、木の実もよく食材として利用されます。海・山両方のエネルギーを蓄えた素材の良さを生かした料理から、日々の生活を大切にする北欧らしさを垣間見ることができます。

吉祥寺/ALLT GOTT(アルトゴット）

優しい北欧インテリアが心地よい店内

今回伺ったALLT GOTT(アルトゴット）はスウェーデン語でオールグッドという意味を持つお店で、スウェーデン料理を主に扱う北欧料理店。お店のある場所は住みたい街ランキング上位常連の吉祥寺。駅(東口）を出て徒歩8分ほど、東急百貨店裏手の北欧風ショップが並ぶ大正通り沿いに位置します。歴史ある学校や、閑静な住宅街も近くにあるので、客層は少し生活や時間に余裕がある大人の女性やご夫婦が多いようです。お店のオープンは2002年、流行に左右されて移り変わりの激しい吉祥寺の中で、20年余りという長い間愛されている店なのだと思いました。
エントランスにはスウェーデン国旗が飾られて目印になっています。そして外観は青と白のスッキリとした色遣いがさわやかな印象です。１階の入り口ドアを開けて階段を上ると、2階には上品でシックな北欧家具を使用した店内が。インテリアの北欧雑貨、絵画、飾られた生花の色使いなど１つ１つにお店のこだわりがあって、居心地のよさを感じました。
あと、小さなことですがお店の方が座席に案内して下さる時、利用側が場所を選べるように2つの選択肢を出していただけるスタッフの方の心遣いが嬉しかったです。

ノルウェーヒラメのムニエル

今回いただいたメニューはランチコースのAコース。前菜がノルウェー産にしんのマリネ又はスモークサーモンから1つを、メインは本日の魚料理。この日はノルウェーヒラメのムニエル・ヴァンブランソース（魚のだし汁をを使った風味豊かな白ワインソース）とスウェーデン風スパイシーミートボール・リンゴアンドベリー添えから選べます。その他に自家製アンチョビドレッシングのキャベツのサラダ、自家製ライ麦パンとクネッケ、デザートは桜のブランマンジェとコーヒー又は紅茶が付いて2000円。ちょっとしたランチ会にも利用しやすい価格です。あとコースとは別にお店のお勧めのカキのグラタン(400円）も追加オーダーしました。
前菜はノルウェーサーモンをメインはお魚料理を選び、いざお食事スタート！コースの中で気になった品をご紹介します。
北欧といえば一番に思い浮かぶ食材がサーモンです。ヘルシンキのオールド　マーケットホールでいただいたスモークサーモンに負けないくらいしっかりとした味のサーモンは追加オーダーをしたくなるくらい美味しくて、パンと一緒に提供されるクネッケに乗せていただくとよりお洒落な1品になりました。そして、メインのノルウェーヒラメは日本産のヒラメとは異なり、ふわふわの柔らかい肉厚なヒラメで、魚の出汁が効いたヴァンブランソースとトマトソースが口の中で一体となって広がると幸せな味がしました。
アルトゴットの北欧料理を頂いてみて一貫して感じたのが、とても優しい味という事です。丁寧に作られたシェフの愛を感じます。外国料理＝調味料や食材が日本と異なるので食べづらいのではないかと印象を持つ方もいらっしゃるかと思いますが、北欧料理は上品で優しく、本当に子どもからお年寄りまで食べやすい料理だと思いました。店名通りオールグッドです。(2021年3月訪問）

レストラン名ALLT GOTT （アルトゴット）