AKAI アカイ(イノベーティブ/廿日市市/広島県)~天才シェフの究極にシンプルな料理!!

AKAI
炭火焼きの香ばしさと新生姜の風味が相性抜群!

炭火焼きの香ばしさと新生姜の風味が相性抜群!

牛サーロインは赤ワインソースと薬味で。

牛サーロインは赤ワインソースと薬味で。

JR宮島口から徒歩10分、笹の葉が揺れる緑豊かな坂の上。ひっそりと暖簾を構えるのは、2年前にオープンした「AKAI」というレストランです。これと言った目印や看板も無い日本家屋のお店は、中に入るとオシャレなカウンター席になっていて、温かい陽の光が差し込む居心地の良い空間です。
ミシュランと並ぶ食の情報誌「ゴ・エ・ミヨ」にも掲載されているこのお店は、電話番号非公開。「ポケットコンシェルジュ」というレストラン予約サイトでのみ予約可能という少し変わったお店です。シェフの赤井顕治氏は2017年、若き才能を発掘する料理人コンペティション「RED U-35」でグランプリに輝いた実力者でもあり、現在は地元広島でその腕を振るいます。

〆は定番のハヤシライス。専門店のような本格的な味

〆は定番のハヤシライス。専門店のような本格的な味

きっと「AKAI」の料理を食べた人のほとんどは、その料理ジャンルの定義づけに困るでしょう。というのも食べログでは料理ジャンルが「フレンチ」となっているのですが、実際に料理を前にしてみると、どうにもこれはフレンチとは言い難い。出汁をとり、タケノコを炊き、お粥が並ぶ様子は一見和食のようでもありますが、次いで出てくる赤ワインソースの肉料理や〆のハヤシライスに、もう一度考えを改めさせられるのです。今回このお店を紹介するにあたって、記事では便宜上「イノベーティブ」としています。イノベーティブ…つまり革新的な料理という意味ですが、では「AKAI」の料理がそれに当てはまるのかと言えば、やはりそれも違うと感じてしまうのです。
では赤井シェフが作る料理とは一体どんなものなのか。敢えてひと言でまとめるなら「究極にシンプルな料理」という言葉が相応しいでしょう。食材や生産者に最大限の敬意を払っている彼は、いかに食材本来の美味さを提供できるかということに神経を研ぎ澄ませます。
例えば1品目の牡蠣の料理。全国有数の牡蠣の名産地である江田島の牡蠣は、同じく江田島のオリーブオイルと貝の出汁と合わせます。あくまで一緒に合わせるものは控えめな味に整え、牡蠣の旨味を引き立たせるのです。このような、使われている食材の味が分かるシンプルさこそが彼の持ち味。
他にも炭火焼きにした太刀魚はさっぱりと新ショウガのお粥と。そこに昆布出汁とアサリの出汁も加えます。塩を使わず自然の旨味だけで仕上げたこの料理は日本人ならでは。なんとも繊細な味付けですが、シンプルだからこそその調理技術の高さを感じずにはいられません。
しかも驚くべきは調理スタッフがシェフ1人のみということ。カウンター内にはあともう1人サービス担当の女性がいますが、食材には触りません。1人ですべての調理を行いながら時折我々との話に花を咲かせ、尚且つ完璧な火入れを実現させているシェフの腕の良さと言ったら。脱帽です。

シェフと1枚!気さくな方で会話が弾みました!

シェフと1枚!気さくな方で会話が弾みました!

オープン以来「引き算」の料理を意識しているという赤井シェフ。余計なものをそぎ落とし彼が真に美味しいと感じるもののみで構成された料理…そんなの美味しくないわけがない!
フレンチとも和食とも違うユニークな料理という点で「AKAI」をイノベーティブレストランと称する人は多いです。しかし実際にシェフ本人に話を聞いてみると、彼はジャンルというものを考えたことは無いのだと言います。1番美味しいと思う食べ方を提供する…それが彼の根源なのです。なるほど、私たちは普段「何料理を食べているのか」ということを意識しがちですが、彼にとってジャンルとは些末なことなのかもしれません。なので、もしこのお店に敢えてジャンルをつけるなら「AKAI」というのがジャンルになるでしょう。それほどここの料理は他にないオリジナリティがあるのです。これからも若き天才シェフの躍進に目が離せません。(2021年4月訪問)

レストラン名AKAI(アカイ)
ジャンルイノベーティブ
住所広島県廿日市市宮島口4-3-41
TEL非公開
予算ランチ、ディナー¥10,000~
座席8席
個室無し
予約の可否完全予約制

 

ペンギン案内人5号/川崎 彩乃

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