世界の秘境旅行 南極観光クルーズガイド その1 クルーズ編

赤ちゃんに餌をやるジェンツーペンギンのお母さん

赤ちゃんに餌をやるジェンツーペンギンのお母さん

地球の果てにある氷でできた桃源郷。南極を一言で表現するなら私はこう言います。南極には世界中のどこを探しても存在しない、南極だけにしかない空気感が存在していました。そこにある大自然は本当にダイナミックで荒々しいのに、同時に清らかで優しく爽快感もあります。言葉で言い表すには限界があるほどそれは素晴らしい世界。訪れる者すべてを幸せな気分にしてくれます。だから桃源郷。今回、コロナ直前の2020年2月、運よく南極を訪れることができたペンギン2号こと井原三津子が、その1で南極観光のクルーズについて、その2で南極のいろいろ情報をお届けしていきたいと思います。

南極クルーズのおすすめは?

ザトウクジラが目の前でジャンプして尻尾を見せた!

ザトウクジラが目の前でジャンプして尻尾を見せた!

南極クルーズは私にとって長年の夢でした。念願かなって2020年の2月就航の船に乗ることが決まり、その夢をかなえるために私が動き出したのはちょうど出発の1年前、2019年の2月。南極へ行くためのクルーズ船の予約は、1年前からしないといけないというのは常識らしく、本当にギリギリで、私が予約した直後に目指すクルーズ船の予約は満杯となったそうです。
私の選んだのはチリ最南部の町プンタアレーナスからフライトで南極のキングジョージ島にひとっ飛びして、そこからクルーズ船に5泊して南極半島の島々を周遊する、「フライ&クルーズ」。南米と南極の間にはドレーク海峡があって、南極から船で海峡を渡るには2泊かかり、往復100時間がロスになる上に、外海とあって波が荒く45度も船が揺れるといいます。それは耐えられそうもないので、往復ともフライトの快適なプランにしたわけです。片道それでも2時間かかるクルーズ会社のチャーターフライトでした。

ワールドエクスプローラー号のベランダスイート

ワールドエクスプローラー号のベランダスイート

私が乗ったクルーズ船「ワールド・エクスプローラー号」は2018年末に出来た新型の船。耐氷船としては新しく豪華で、しかも機動力に優れた一押しの船…というのが船会社の宣伝文句。乗客は176名、乗員は105名、7階建ての快適な作りです。外観はメタリックでシャープな感じでちょっと軍艦のような色目。
20平方メートルのベランダスイート502号室が私のキャビンでした。5階の先頭部に位置して、狭いながらバルコニーが付いているので気分も爽快。新しいデラックス船だけあって、設備はしっかりしていてきれいです。冷蔵庫に巨大スクリーンTV、十分なお湯が出るゆったり広めのシャワールームも美しい!特大レインシャワーやスイスシャワーまで付いているので申し分なし。5泊するのでこの快適さは嬉しいものでした。

フライトで南極到着。そしてクルーズ船へ乗船

キングジョージ島の空港にて

キングジョージ島の空港にて

フライ&クルーズでの南極へのアクセスのところからご説明しましょう。
プンタアレーナスから南極のキングジョージ島までのフライトは天気に左右されるそうで、出発の正確な時刻も出発の朝にならないとわからないものでした。プンタアレーナスのホテル前泊の手配はクルーズ会社がやってくれているので、そこからツアーは開始です。送迎もすべてついているので安心です。小型機と言っても60人乗りのクルーズ会社のチャーター機。2-3の配列で自由席。しっかりした軽食やジュース、ワイン、水などが出て、なかなかのサービス。着陸前になると、皆が持ってきた長靴に履き替え、クルーズ会社からプレゼントされた耐寒用黄色の分厚いパーカーを着込みます。皆さんお揃い。そして一番大切なことがズボンやスパッツの上にゴアテックスなど防水防寒のズボンを履くこと。これを履いていないとクルーズ船に向かうゾディアックに乗船させてもらえないので要注意。
無事フライトが着陸したキングジョージ島はすでに南極大陸の一部です。

ワールドエクスプローラー号へようこそ!

ワールドエクスプローラー号へようこそ!

南極大陸へ一歩、足を踏み入れた瞬間は感慨深いものでした。
・・・とはいってもここは南極大陸の端っこ。南極とひとくくりにしても、総面積は1400万平方キロもあり、日本の面積の37倍なのです。クルーズで訪れるのはそのほんの先っちょの南極半島近海だけなのですが。
さっそく皆が一列になって約30分くらいで1.5㎞程の道のりを歩いてクルーズ船の待つ港を目指します。大きな荷物は別途運んでくれるので、手持ちのリュックだけを背負って歩きます。平坦な道のりだから思ったよりより楽でした。履きなれない長靴で同じ黄色のパーカーを着た乗船客が一列になってよちよち歩く姿は、遠くから見ればちょっとペンギンパレードのようだったかも。(笑)
着いたところに赤いライフジャケットが用意されていて、それの装着方法を習って付けたら、順番に10人乗りのゾディアックに乗って、いよいよクルーズ船に乗船です。船まで5分。ニコニコ笑顔のクルーの出迎えを受け、レセプションでクルーズのチェックインとなります。

ゾディアックでの南極観光の流れ

ゾディアックでアザラシに近付く

ゾディアックでアザラシに近付く

ゴム製のしっかりしたボートであるゾディアックに乗船してのアクティビティツアーはチーム分けして行われました。シール(アザラシ)、ホエール(クジラ)、ペンギン、アルバトロス(アホウドリ)の4チームです。私はアホウドリチームと決まりました。できればペンギンチームとかがよかったけど、日本語がアホっぽいものの(笑)英語でアルバトロスは決して悪くないと思い直します。通常朝と午後に1日2回のアクティビティが行われます。
乗船 初日の午後はオリエンテーションで、ランチの後はクルーズ中の注意事項やスケジュールなどの説明を聞いておしまい。

ゾディアックでビルみたいな氷山見学

ゾディアックでビルみたいな氷山見学

翌朝からはゾディアッククルーズ観光が始まりました。アホウドリチームが呼ばれたら、身支度を済ませ階段で3階のマッドルームへ向かいます。MUD ROOM。文字通りマッドルーム泥の部屋。ロッカーにキャビンナンバーが書かれていて、自分のライフジャケット長靴、そしてパーカーを掛けてあります。長靴を履いてパーカーを着込んで慣れないライフジャケットをスタッフに手伝ってもらい準備OK。そうそう。忘れてはいけないのが最初に作ってもらった写真入りIDカードをパーカーの袖の透明ポケットに入れること。これで列に並んで順番にゾディアックに乗り込むのですが、その前に係員がIDのバーコードをピピッと読み込んで、行ってらっしゃいと挨拶してくれます。これで参加者の安否確認ができるのです。別のスタッフがライフジャケットの緩みなどもチェックして直してくれ、乗り込むのは2人がかりで手を取ってくれるので安心。
ゾディアッククルーズだけで氷山や氷河、氷塊を眺め、クジラやペンギンなどの動物を海にいながら見学するケースと、クルーズをしてからペンギンのいる島などに上陸観光する場合とがあります。上陸する場合も、ゾディアックは岸辺で待機しているので、船に戻りたい人はいつでも連れて帰ってくれるので何かと安心です。上陸するかどうか、どこへ行くかの最終決定はその日の朝となります。

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