グリーンランドとは?どこにある国?ツアーや行き方もご紹介

白夜の氷山クルーズで、目の前に現れた氷塊

白夜の氷山クルーズで、目の前に現れた氷塊

ほとんど情報がないグリーンランドは、世界中でも行ってみないと良さがわからない国のひとつと言えるでしょう。私も2019年にグリーンランドへ行くまでは、勝手にアイスランドが大きくなってもっと辺鄙な島くらいにしか思っていなかったし、見所なんてそれほどないんじゃないかと高をくくっていました。実際に行ってみると、それはすべて大間違いだったことを知りました。
今となっては行く前の私に教えてあげたい。行ったこともないのに勝手な判断をするのはおやめなさい、と。

グリーンランドってどんな国?

センメンミュウハイキングで見に行く氷河

センメンミュウハイキングで見に行く氷河

世界最大の島であるグリーンランドは、島の大部分が北極圏に属し島の80%が氷床と万年雪で覆われています。その大自然が生み出す氷の造形美のインパクトはかなりのもの。デンマーク領でありながら本国から空路4時間もかかるグリーンランドは、まさに地球の最果ての島なのです。先住民族イヌイットの言葉が話され英語も通じにくいこの島は、辺境感にあふれたまさに氷の王国です。この島の氷が全て溶けたら地球上の海面は6mも上昇するという話を聞けば、いかにこの島が多くの氷で覆われているか想像できるはず。世界中で飲める水は3%しかなくて、そのうちの70%が南極と北極とグリーンランドの氷河で占められるというのも驚きです。

遊覧飛行で見下ろした氷河

遊覧飛行で見下ろした氷河

島での楽しみは、ほぼすべてが氷河の見学です。空から眺める遊覧飛行、海から氷山や氷塊に近付くクルーズ観光、陸からはハイキングで探訪。どれもが感動の体験となるのです。純白の氷と岩だけの景色から、みずみずしい緑の丘まで、オーロラが天空を舞う秋冬春、真夜中でも太陽が出ている白夜の夏などさまざまな表情をもった大地です。観光ポイントとしては西グリーンランドがメインになり、拠点の町はイルリサット。氷床のトレッキングや氷山クルーズ、また世界一美しいオーロラが見られることでも有名です。

グリーンランドの言葉、物価、ホテルなどなど

イグルールームは冬は寝ながらオーロラが見られる

イグルールームは冬は寝ながらオーロラが見られる

デンマーク領とはいえ、言葉はデンマーク語とは全く異なるイヌイット語が話されています。デンマークの人もさっぱり理解できないので、外国に来たようだと皆が言います。英語は話す人もいますが、あまり通じないと思った方がいいでしょう。空港やホテル、レストランなど、外国人観光客が出入りする場所だけある程度通じるようです。
デンマークのコペンハーゲンから空路4時間もかかります。時差も4時間あります。デンマークからグリーンランドに到着したら、時間は4時間戻ります。民族や言葉も独特のグリーンランドは、独立した島国と言ってもいいユニークな存在だと思います。

HOTEL ARCTICのタラバガニは新鮮で美味

HOTEL ARCTICのタラバガニは新鮮で美味

物価はとても高く、物価が高いと言われる北欧の町よりもまだ倍くらい高いのです。イルリサットの町のカフェでランチを食べたら1人4000円位、町のおしゃれなデザイナーズTシャツは1枚8000円くらい。送迎付きの氷山クルーズは55000円位したので、かなりのもんですね。この国で値段のことを気にしていたら水も飲めない?!(笑)
イルリサットのホテルアークティックは、目の前に氷河が広がり、いながらにしてグリーンランドの自然美を堪能できるホテルです。冬にオーロラを楽しめるイグルールームと言う小屋状の部屋もありますが、私は通常のウミアックルームに滞在しました。目の前で日々流れて形も変わっていく氷塊の様子も見えるのが楽しいのです。ここのスタッフも英語は通じにくかったです。
蚊やブヨやハエなどの虫が多いのは、この地の唯一の難点でしょうか。ホテルでガラス戸を開けたら、寒い外から暖かい室内に小虫が一気に20匹くらい飛び込んできてびっくりしました。虫よけも必携です。

家々の美しい彩りが大自然に映えるイルリサット

カラフルな可愛い家が並ぶイルリサットの町

カラフルな可愛い家が並ぶイルリサットの町

アイスフィヨルドの大自然観光の合間にそぞろ歩きを楽しみたいのがイルリサットの町。カラフルな木の家が並ぶ町は大自然に彩りをプラスしています。そこここに小さな博物館やカフェ、お土産物店が見つかります。イヌイットの歴史や文化に触れることができる博物館は必見。またギフトショップでは、地元の有名デザイナーがイヌイットの伝統文化をモチーフにデザインしたおしゃれでセンスのいいTシャツやアクセサリーなど、ユニークなお土産が見つかります。

イルリサットの街角にあったツアー会社

イルリサットの街角にあったツアー会社

海に面しているだけあって、新鮮な魚が日々水揚げされ、魚市場で売られています。カフェやレストランでのお薦めはシンプルにボイルされた新鮮なエビや、絶品のタラバガニなど。珍しい名物クジラ肉やトナカイの料理もあります。
スリランカ人経営の美味しいカレーやシーフード、中華まで食べられるお店をガイドさんに紹介してもらい、ランチに通うこととなりました。

空から眺めるユネスコ・アイスフィールドとブルーレイク遊覧飛行

アイスフィールドを遊覧飛行で上空から見下ろす

アイスフィールドを遊覧飛行で上空から見下ろす

空から眺めるユネスコのアイスフィールドとブルーレイクはセスナ遊覧飛行で楽しみます。これはダイナミックな氷河や氷山、氷塊などの風景を堪能できる一押しのツアーです。
北極から250kmの北極圏に位置するイルリサットのアイスフィールドは北半球の中で最も多くの氷山が生まれるという世界遺産です。世界の氷河の中でもっとも速く動くとも言われ、目の前で流れていく氷塊は日々その形と場所を変え、異なる風景を見せてくれます。

あちこちで見られるダイナミックな氷河

あちこちで見られるダイナミックな氷河

小型機に乗って上空から氷河や氷塊の姿を眺めるのは、グリーンランドに来たらぜひやってみたいアクティビティのひとつです。ヘッドセットを付けてパイロットの説明を聞きながら眼下に広がる氷の世界を満喫。果てしなく続くかに見える氷河の表面は異次元の光景かと思えるほど不思議で美しいものです。ギザギザのクレバスにエメラルドグリーンの水が湛えられたブルーレイクも必見です。大自然の神秘には感動を覚えます。

神秘的なまでに美しい白夜の氷山クルーズ

カヌーでもっと氷山に近付いて行く人も!

カヌーでもっと氷山に近付いて行く人も!

6月から7月にかけて、グリーンランドは真夜中も太陽が沈まない白夜のシーズンです。この時期の楽しみはなんといっても白夜の氷河クルーズに尽きます。夜の10時過ぎから始まるクルーズでは、イルリサットの沖合に浮かぶ数々の氷山を真近に見学できるのです。大自然の生み出した氷山や氷塊はどれ一つとして同じものはなく、巨大なタンカーのようにどっしり迫ってきたり、空洞が空いてアーチ状になっていたり、どれもが完璧なアート作品のように煌めいています。

白夜の氷山クルーズで、プカプカ浮かんでいる氷塊

白夜の氷山クルーズで、プカプカ浮かんでいる氷塊

白夜のシーズンも終わりに近づくと、深夜に沈み始める夕陽に赤く染まる氷山の風景は感動的です。そして8月からは白夜も終わり、氷河クルーズもサンセットクルーズとなります。運が良ければクジラが真近で見られることもあります。
私が行ったのは7月の下旬で、夏真っ盛り。でもクルーズ中デッキにいるとあまりに寒くて、少し写真を撮ったらすぐにキャビンに逃げ込み熱いコーヒーで暖を取ります。スキー用の分厚い手袋を忘れたので、手がかじかんでスマホを落としそうになってハラハラ。でもどんどん変化に富んだ風景が目の前に現れるので、ついついデッキに居たくなって、身体が冷え切ってしまいます。クルーズが終わり、ホテルに戻ったのは深夜1時なのでした。

最古の集落跡センメンミウハイキングツアー

ハイキングで大氷河の絶景が見渡せる展望台へ

ハイキングで大氷河の絶景が見渡せる展望台へ

陸地から氷河を堪能するなら、行ってみたいセンメンミューハイキングツアー。
世界自然遺産のアイスフィヨルドのあるイルリサットで、氷河を簡単に陸から堪能するのに最適なのがセンメンミウハイキングツアーです。展望スポットへの登り口まではバスでの送迎付。そこから1.4kmは、グリーンランド最古の集落跡として知られるセンメンミウのことをガイドさんが説明してくれるのを聞きながら、緩やかな木の遊歩道をゆっくり歩きます。イヌイットが4000年以上前に棲みついて、どんな暮らしをしていたかなど興味深い話が聞けました。

ハイキングでは氷河の海にいるクジラも見つけられる

ハイキングでは氷河の海にいるクジラも見つけられる

最後少しだけ岩場を登るといった、ほぼ初心者向きのルートだったのでホッとしました。ここも世界遺産なので、勝手に規定ルート以外を歩き回ることは禁止されています。手軽な上りだったのに、展望台からの眺めはとびきりの氷河の絶景です。ダイナミックな氷河の氷床が一面に広がり、その手間の海には氷河と氷山の間で時折クジラが姿を見せることも。ここではホエールウォッチングも楽しめるのです。
ガイドさんがポットにコーヒーを入れてきて振る舞ってくれました。素晴らしい眺めを前に、おにぎりのお弁当持参で一日中でもここにいたいと真剣に望んでいた私でした。

グリーンランドへの行き方

小型機でイルリサット空港到着!風が…強い・・・

小型機でイルリサット空港到着!風が…強い・・・

デンマーク領なので、コペンハーゲンからグリーンランド航空で飛ぶのが一般的。コペンハーゲンまではスカンジナビア航空で羽田から直行で所要時間11時間20分。コペンハーゲンまではフィンランド航空のヘルシンキ乗継便など他にも航空会社が就航しています。コペンハーゲンから観光の拠点となる町イルリサットへは直行便はなく、同じくグリーンランドのカンガルスアックで乗り継いで入ります。コペンハーゲンからカンガルスアックへは所要4時間40分。そこからイルリサットへは小型機で所要約45分。グリーンランドはデンマークより4時間遅れと時差があるので、到着したら時計の針を4時間戻します。

白夜の氷山クルーズにて、深夜になってやっと夕暮れ

白夜の氷山クルーズにて、深夜になってやっと夕暮れ

アイスランドからのフライトもあって、両方の国へ一緒に行く場合は日本からアイスランドの往復にアイスランドからグリーンランドへのフライトを別途手配することとなります。現地旅行社に依頼するのが一般的。
グリーンランドは英語が通じにくく、現地での観光の手配を行ってから探すのはお勧めではありません。短期間の旅行なら、事前にホテルや現地ツアーなどすべて含めて手配をしていくことが大切でしょう。

グリーンランドのツアー

ホテルにいながらにして氷河や氷塊が目の前に!!

ホテルにいながらにして氷河や氷塊が目の前に!!

グリーンランドのツアーを扱っている旅行会社は極めて少ないでしょう。あったとしても団体旅行は融通が利かないので、自分が行きたい観光地が入っているかどうか次第ですが、できれば希望に応じたプランを個人旅行として組んで手配してくれる旅行会社を見つけることがお勧めです。見所を上手くカバーしたいくつかのツアーのモデルコースを揃えて個人旅行を催行している旅行会社で探すのが得策です。団体旅行は今や3蜜。アフターコロナ、withコロナのこれからの時代にフィットする旅のスタイルとは言えません。個人旅行の時代なのです。

カフェのランチで頼んだ海老はすごく新鮮でプリプリ!

カフェのランチで頼んだ海老はすごく新鮮でプリプリ!

グリーンランドに強く、実際にスタッフがグリーンランドを訪れて、旅のアドバイスができる会社であることが大切です。ベースとなる個人旅行のモデルコースがあるので、それを多少アレンジしてもらったり、自分だけのプランを作ってくれるはずです。帰りにデンマークの観光もしたり、その他の国々と組み合わせたり、アイスランドと一緒に行くようにアレンジしてもらったり、様々な可能性が広がります。

いかがでしたか?未知なる国、氷の王国グリーンランドですが、この国の魅力がわかり少し身近な存在になれば幸いです。コロナが終息したら氷河を見てみたい、大自然のある所でリラックスしたいと考えているあなた。ぜひこの国も旅先候補に入れてみてください。

 

ペンギン案内人2号/井原 三津子

タイトルとURLをコピーしました