バラの国ブルガリア 絶対に外せない定番スポット7選

ヨーグルトだけじゃない!食事も美味しい国 ブルガリア

ヨーグルトだけじゃない!食事も美味しい国 ブルガリア

ヨーロッパ南東部のバルカン半島に位置するブルガリア。北にルーマニア、西にセルビアとマケドニア、南はトルコとギリシャに国境を接したブルガリアは、周辺国の影響を受けながら独自の文化を守ってきました。紀元前にはトラキア人が住み、その後ローマの植民地化、イスラム教を国教とするオスマン・トルコに支配された時代を経て、ソ連の衛星国の一つとなり共産党政権が続きました。共産党政権が崩壊し、ようやくEUに加盟したのはつい13年前の2007年です。幾多の民族が駆け抜けた国ブルガリア。日本の3分の1の国土に、9つもの世界遺産を持つ歴史があるブルガリアの魅力をお伝えしたいと思います。

幾多の歴史を持つ街 ソフィア

窓もない質素な外観だが、内部の装飾はすばらしい聖ペトカ地下教会。

窓もない質素な外観だが、内部の装飾はすばらしい聖ペトカ地下教会。

ブルガリアの首都ソフィアは、ヴィトシャ山の麓に位置する標高550メートルの高原都市です。ソフィアの街には、様々な時代に建てられた教会や寺院が点在しており教会めぐりが楽しい街です。地下鉄の駅につながる地下広場から、屋根がちょこんと顔を出している不思議な光景が見られます。これは14世紀末のオスマン帝国時代に建てられた聖ペトカ地下教会です。モスクより高い建物は禁じられていたため、キリスト教の教会はこのように小さくひっそりと建てざるをえなかったのです。向かいに堂々とそびえたつ背の高いイスラム寺院バーニャ・バシ・ジャーミヤとの対照的な様は、複雑な歴史を駆け抜けたソフィアの歴史を感じさせます。

パリの中央市場をモデルに設定された美しい中央市場

パリの中央市場をモデルに設定された美しい中央市場

もうひとつソフィアでおすすめは、中央市場「セントラル・ハリ」です。ローカルフードだけでなく、生活雑貨やお土産物も揃います。小腹が空いたら中央市場のお惣菜を買ってイートインも楽しめます。現地の人の暮らしを覗いてみるにはぴったりの場所です。

バラの谷 カザンラク

ダマスクローズの収穫は一つ一つ人の手によって摘み取られます。

ダマスクローズの収穫は一つ一つ人の手によって摘み取られます。

ブルガリアはバラの産地としても有名です。バルカン山脈とスレドナ・ゴラ山脈にはさまれた「バラの谷」一帯は、香水に使われるバラの中でも最高峰といわれるダマスクローズの産地として知られています。ダマスクローズは5月下旬から6月上旬にかけて花を咲かせ、一年のうちたった20日程度しか咲きません。ダマスクローズが一斉に摘み取られるバラの谷では、6月の第一週末を中心にバラ祭りが開催されます。バラの谷最大規模の祭りが開催されるのがカザンラクです。祭りで一番人気は、バラ畑で民族衣装に着替えた人々が花かごを手に持ちながらバラを摘んでいく「バラ摘みの儀式」です。観光客もバラ摘みに参加することができます。(事前にチケットの購入が必要です。)

街中がピンクに染まる バラの谷カザンラクのバラ祭り

街中がピンクに染まる バラの谷カザンラクのバラ祭り

カザンラクの街の中心では、祭りのメインイベントのパレードが開催されます。その年に卒業する女子高生から選ばれるバラの女王や、様々な民族衣装をまとった街の人々など華やかな行列に心躍らされます。パレードのラストではバラの花びらがまき散らされ、バラの香りに包まれます。

職人の街 ヴェリコ・タルノボ

崖の斜面に民家が連なるヴェリコ・タルノボ。

崖の斜面に民家が連なるヴェリコ・タルノボ。

第二次ブルガリア帝国時代、堅固な要塞都市だったヴェリコ・タルノボ。バルカン山脈にあり、いくつもの丘を蛇行する川の切り立った崖の上にある美しい古都です。
頂上に教会が建つツァレヴェツの丘は、かつてこの丘全体が宮殿になっており今でも昔の面影を残しています。丘からはまるで絵画のような旧市街の町並みが見渡せます。頂上の大主教区教会の内部はモダンな壁画が描かれており、訪れる者の心を奪います。ヴェリコ・タルノボ随一の人気スポットです。

旧市街を歩いていると、そこかしこでアートに出会えてワクワク。

旧市街を歩いていると、そこかしこでアートに出会えてワクワク。

古くから手工芸が盛んであったこの地には「サモヴォドスカ・チャルシャ」と呼ばれる職人街があります。伝統的な建物が並ぶ石畳の町並みは雰囲気があり、両脇にずらりと並ぶ工房を覗き見ながら歩くのが楽しいところです。
歩き疲れたらツァレヴェツの丘を一望できるレストランで、ブルガリア料理を堪能したり、職人街の一角にあるカフェで濃厚なトルコ・コーヒーと甘いお菓子で憩いのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

ブルガリア正教のシンボル リラの僧院

ストライプ模様が特徴的なリラの僧院 聖母聖堂

ストライプ模様が特徴的なリラの僧院 聖母聖堂

首都ソフィアから南へ約120㎞。曲がりくねった山道を車で走ること2時間余り。「氷の山」と呼ばれるリラ山の奥座敷、標高1147mの辺境に建物が突如として姿を見せます。その圧倒的で凛とした存在感、白黒のストライプが特徴的な装飾がされた修道院の姿は、訪れる者を例外なく魅了します。中心的な建物である聖母聖堂は、外部と内部が1200ものフレスコ画で埋めつくされ圧巻です。寺院の内部は撮影禁止なので、訪れた者にしかこのすごさを味わうことができない特別な場所です。

時を忘れて見入ってしまう・・・見事なフレスコ画

時を忘れて見入ってしまう・・・見事なフレスコ画

敷地内の「歴史ミュージアム」にある緻密な彫り物が施された「ラファエルの十字架」も見逃せません。十字架の完成に12年も費やした修道士は、完成後失明してしまったそうです。まさに命がけで作り上げた十字架。そのパワーは計り知れません。
ソフィアから日帰りでも行けますが、宿泊するのがおすすめです。夜の厳粛な僧院は、一見の価値ありです。

村全体が歴史美術館のようなコプリフシティツァ

コプリフシティツァ初のハウス・ミュージアムとして公開されているカブレシュコフの家

コプリフシティツァ初のハウス・ミュージアムとして公開されているカブレシュコフの家

ブルガリアには美しい村が多くありますが、一番のおすすめは「コプリフシティツァ」です。この村は歴史建築保護区になっており、文化、歴史、美術、民族に関わる388の記念碑的建造物があります。19世紀に建てられた美しい屋敷は、ハウス・ミュージアムとなっており人気を博しています。

1830年に建築されたデベリャノフの家

1830年に建築されたデベリャノフの家

濃い緑の山々に囲まれたこの村は、馬車が走る光景や石畳の上で遊ぶ子供たちの姿など、どこを切り取っても絵になります。村の中心にある4月20日広場には、土産物屋やカフェ、レストランが立ち並び郷土料理も楽しめます。
ソフィアから2時間半の距離なので日帰りでも訪れることができますが、宿泊してのんびり過ごしたい村です。

家の2階部分が少し張り出しているのが特徴的。

家の2階部分が少し張り出しているのが特徴的。

カザンラクから北へ43km、ガブロヴォの町から南へ8km行った山中に「エタル野外民俗博物館」はあります。1964年にオープンしたこの博物館では、18世紀後半~19世紀前半の生活様式や建築様式、工芸品を見ることができます。川が流れ、深い森に包まれた敷地内には水車小屋や古い家屋が立ち並んでいます。

流れる水の力を利用した原始的な洗濯機

流れる水の力を利用した原始的な洗濯機

この博物館の最も重要なテーマは「水」です。敷地内を流れるシベク川の水流を利用した粉挽きや木材のカット、洗濯など様々な工具や機械が実際に稼働しています。勢いよく流れる川の水が人々の生活を支えていた様をみることができます。銀細工や陶磁器、木工製品、毛織物など、職人街ではいまでも名工たちがすばらしい作品を作り続けています。旅の思い出として、お気に入りの一品を探すのも楽しいです。

素晴らしいフレスコ画を持つ小さな教会 ボヤナ教会

右から11世紀、13世紀、19世紀の順に増築されている。

右から11世紀、13世紀、19世紀の順に増築されている。

ブルガリアにはたくさんの教会があります。その中でも必見の教会がボヤナ教会です。ソフィア近郊のヴィトシャ山麓にあるこの教会は、11世紀に聖ニコライを祀る礼拝堂として建てられ、13世紀と19世紀に2度の増改築を行ったため、全部で3つの部分からできています。教会の入り口はとても小さく、「一度に8名まで入室ができ、見学時間は10分」となっています。

もっとも古い11世紀部分

もっとも古い11世紀部分

13世紀に改築を行った貴族のカロヤン夫妻の壁画は、当時としては珍しい写実的で表現豊かに描かれており、中世ブルガリア美術の最高傑作として知られています。ひっそり佇むその外見からは想像できませんが、内部には素晴らしい空間がひろがっています。教会の中は撮影禁止のため、是非その目で確かめに行ってみてはいかがでしょうか。

 

ペンギン案内人4号/崎 由香里

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