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ニース観光|モナコやその周辺の美しき小さな村の旅

トゥーレット・シュル・ルー/全景
マントンの高台からの眺め

マントンの高台からの眺め

南フランスの海岸部に位置するコートダジュール。観光地としてはニースやモナコが有名ですが、都市部だけではなく、ここでは一歩郊外に足を延ばすのがおすすめなのです。ニースとモナコの間にある、美しい鷲の巣村エズやニースの北にあるサンポール・ド・ヴァンスは、中世にタイムスリップしたかのような古い家々が軒を連ね、情緒たっぷりです。丘の上に家々が寄り添うように建ち並ぶ村は「鷲の巣村」と呼ばれ、コートダジュールには実は100以上の鷲の巣村があるといわれています。中でもエズ村と異なり観光客がめったに訪れないペイヨン村やすみれの村トゥレット・シュル・ルーはコートダジュールの秘境の村。フランスをこよなく愛する筆者、井原三津子が実際に訪れたコートダジュールの魅惑的な村々をご紹介します。

コートダジュールは田舎がおすすめ

すみれの村トゥレット・シュル・ルー

すみれの村トゥレット・シュル・ルー

ニースへ行くとなったら、皆さんどんなプランを組みますか?まずニースの町を観光して、モナコへ行ってカジノに挑戦?!その後はニース近郊のシャガール美術館やマティスの美術館を訪れ芸術に触れるのもいいですね。でもそれで終わりではコートダジュールの真の魅力に触れたとは到底言えません。なぜならコートダジュールは田舎にこそ可愛くてのどかで心癒される美しい村が多く存在するからです。

ホテル シャトー・エザ<エズ村>にて

ホテル シャトー・エザ<エズ村>にて

割合知られているところではニースとモナコの間にある、美しい鷲の巣村エズやニースの北にあるサンポール・ド・ヴァンス。でもそれだけではありません。サンポール・ド・ヴァンスから10㎞ほど奥地にはすみれの村として知られる素敵なトゥレット・シュル・ルーがあり、ニースから40分と意外に近いところに秘境のようなペイヨン村があるのです。どれもがフランスの田舎の魅力を凝縮したような素敵な村で必見スポットなのです。ほかにもチャーミングな村はたくさん存在しています。だからフランスの田舎巡りはやめられません。

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鷲の巣村エズ

村の小道に面して普通にホテルの部屋がある

村の小道に面して普通にホテルの部屋がある

ニースから美しい海岸を眺めながら車で走ること約20分。そこには中世の面影を残した、石壁の可愛らしいエズ村があります。村全体がきれいに保存されており、海抜429mにあるエズ植物園からはフランス側のリヴィエラを一望でき、晴れた日にはサントロペ(カマラ岬)やコルシカ島まで見渡せます。

石造りのシャトー・ド・ラ・シェーヴル・ドール

石造りのシャトー・ド・ラ・シェーヴル・ドール

四季折々の美しさがあり、村に入るトンネルの入り口風景ですら、絵になります。石畳の細い道にはブーゲンビリアやジャスミンの花が一年中絶えることなく咲き誇っています。ゆったりと流れる時間に身を任せ、その石畳を赴くままに歩いてみてください。可愛いアクセサリーや雑貨のお店が軒を連ね、1日中散歩していても飽きることがないのです。
エズ村に1泊するなら、私の一押しは「ホテル シャトー・ド・ラ・シェーヴル・ドール」です。紺碧の海を見下ろしながら、クラシックなインテリアのホテルで過ごし、有名シェフのグルメも楽しめます。

すみれの村トゥレット・シュル・ルー

丘の急斜面に家々が張り付くように並ぶ

丘の急斜面に家々が張り付くように並ぶ

すみれの栽培が主産業で、かつて織物産業でも栄えた歴史があるため、テキスタイルのデザイナーも暮らしているという小さな村トゥレット・シュル・ルー。サンポール・ド・ヴァンスから10㎞ほど奥地へ足を延ばせば、この静かでのどかな、コートダジュールとは思えない村にたどり着けるのです。村の中心となる教会は15世紀に建てられたもの。

すみれの村のテラス席でランチは最高

すみれの村のテラス席でランチは最高

観光客の姿もまばらな村の中を歩いていると、すみれの花で飾られた素敵な陶器のお店やお土産物店が見つかりました。オリーブの木で作られたユニークな形のサラダ用の大きなフォークやスプーン。塩と胡椒を入れる可愛い陶器の容器。すみれのドライフラワーが付いた、すみれのいい香りのする匂い袋や石鹸、すみれのキャンディからチョコレートまですみれグッズがあれこれあります。お土産探しにも困らないチャーミングなお店があちこちにあるのが嬉しくなりました。

コートダジュールの秘境の村・ペイヨン村

鷲ノ巣村ペイヨン村遠景

鷲ノ巣村ペイヨン村遠景

ニースから車で30分から40分も走った山間、深い山の谷に入ってどんどん山道を登ったところに、突如としてセピア色の石造りの城砦が現れます。それがペイヨン村です。その風景は現実離れしていて、人が少なく幻想的。そんな秘境といってもいいペイヨン村は、断崖絶壁の上に張り付くように存在している鷲の巣村のひとつです。

石造りの家々が石畳の小道に面して並ぶ

石造りの家々が石畳の小道に面して並ぶ

坂道が多く、中世のままの家並みが続く石畳の小路をそぞろ歩いていると、コートダジュールにもこんな村があるんだと感動してしまします。
この村を仰ぎ見る絶好のロケーションにある隠れ家オーベルジュ「オーベルジュ・ドゥ・ラ・マドンヌ」へランチに訪れました。
優しいシェフの作ってくれた心までほっこり温まる料理に舌つづみ。空気のいい秘境の田舎で過ごした、忘れられないランチタイムとなりました。

芸術家も愛した中世の村 サンポール・ド・ヴァンス

どこを撮っても絵になる村

どこを撮っても絵になる村

ニースから北へ車で1時間ほどのところに位置する華やかな村。観光客は多く店も多い、美しく華やぎを感じさせてくれる村です。ギャラリーや土産物屋、レストランにホテルなどが軒を連ねています。でも村を取り囲む周りの自然も素晴らしいので、ゆっくり滞在して散歩やグルメを楽しんだり、ミロなど現代美術の宝庫である「マーグ財団美術館」を訪れたり、人々はこの村で憩いの時を過ごしています。

白身魚の料理はカリカリで絶品

白身魚の料理はカリカリで絶品

私はこの村でお気に入りのレストランを見つけました。ルレ・エ・シャトーのメンバーでもある5つ星ホテル「ル・サンポール」のレストランです。中世のムードも満点の屋外テラスのテーブルで、洗練された見た目にも美しいフランス料理の数々に魅了されました。

コクトーの壁画は必見ヴィルフランシュ・シュル・メール

コクトーの壁画が有名なサンピエール礼拝堂

コクトーの壁画が有名なサンピエール礼拝堂

ジャン・コクトーのアート作品を簡単に見ることができる町をご存知でしょうか?マントン市庁舎「サロン・ド・マリアージュ」やマントンのコクトー美術館もさることながら、ニースから手軽に見に行ける場所があります。モナコ方向へ走ることほんの10分余り。ヨットやボートが停泊している透明で美しい港と人工ビーチを持つ町ヴィルフランシュ・シュル・メール。

サンピエール礼拝堂の外観

サンピエール礼拝堂の外観

ここにある小さな教会がサンピエール礼拝堂。コクトーの絵が全壁面、天井にまで覆い尽くされていて圧巻なのです。コートダジュールを愛したと言われるコクトーは1957年にこの礼拝堂の修復時の装飾を請け負いました。キリストの使徒のひとりペテロがかつて漁師だったという、その生涯を描く壁画。マントンの市庁舎にある壁画とはまた手法が異なる、幻想的な世界を堪能できるのです。

セレブな空気が流れる小さな国モナコ

モンテカルロの眺望

モンテカルロの眺望

コートダジュールの田舎の村を堪能したら、今度は対照的なモナコの都会の町モンテカルロへ。モナコはモナコ公国という1つの国です。フランスでコートダジュールへ行くついでに1つ国の数が増やせますよ。
モナコはニースに比べると、よりエレガント。悪く言えばセレブな感じというかスノッブな町です。高級ホテルやレストランも多く、フランスの社交界のムードが漂っています。F1の舞台でもあり、カジノがあることでも有名です。ここのカジノは世界のどこにもないほど格式が高いので、Tシャツや短パンでは入場できないので要注意。

格式あるグランカジノの建物

格式あるグランカジノの建物

この町の高級ホテルも中に入るだけで、ホテルマンが服装などで客を値踏みしてきます。慇懃無礼というか、一見の客にとっては感じ悪いのです。私も一度「オテル・ド・パリ」という5つ星ホテルに泊まったことがあります。歴史と格式の固まりのようなホテルでプライドが高く、スタッフは冷たい印象で気取っていました。私がロビーでカメラを出していると、カバンの中にカメラは入れてください、と言われたし、観光から戻った時、ホテルのゲストと思われず、ご用は何ですか?と入口で止められました。若い時は服装も考えず出入りしていたので仕方がなかったのか。今ならちゃんと上客と認められるように、小ぎれいな振りができるのですが・・・(笑)
モナコはそんなことを差し引いても美しく町並はとても魅力的です。一つの国としては小さすぎますが、小さいからこそ手軽に観光を楽しめるので、一度立ち寄ってみることをお薦めします。

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まとめ

シャトー・ド・ラ・シェーヴル・ドール の朝食

シャトー・ド・ラ・シェーヴル・ドール の朝食

いかがでしたでしょうか?コートダジュールにも秘境と言える田舎の村があって、こんなに素敵なところが多いことに驚かれたかもしれません。せっかくニースやモナコへ行くなら、1日だけでも足を延ばして郊外で印象的な村を観光してみてはいかがでしょうか?

 

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