スペイン旅行の醍醐味!バルの上手な巡り方

カウンターにずらりと並ぶおしゃれタパス
サンセバスチャンのバル/ネストール(NESTOR)

サンセバスチャンのバル/ネストール(NESTOR)

Hola!スペインと言えば言わずと知れた超人気観光地。フランスに次ぎ世界で二番目に多くの観光客が訪れる国でもあります。ガウディの建築物やピカソなどの名画、世界遺産、美しい街並み…スペイン旅行の醍醐味はいくつもありますが、やはり外せないのがバル巡り!
バルに入ってみたいもののルールも分からないし…と尻込みしてしまっていませんか?この記事ではそんなスペインバルの虜になった筆者がバルの基本的なルールやオススメのお店などをご紹介!最後までお付き合いいただければ幸いです。

知っておきたいバル知識

バル激戦区!Fermin Calbeton通り

バル激戦区!Fermin Calbeton通り

まずはバルの基本知識から。そもそもバルとは「BAR」をスペイン語読みしたもの。とは言っても私たちが想像するようにバーとバルでは印象がかなり異なります。バーは食事の後にお酒と軽いおつまみを食べる場所。対してバルは食事も注文できるオシャレな居酒屋のようなイメージです。バルはスペイン人にとっては生活に不可欠な場所であり、どんなに小さな街に行っても必ず見かける存在なのです。
小腹が減った時は勿論、しっかり食事をとりたい時、さらには観光中トイレに行きたくなった時などにもバルは非常に便利。勿論コーヒーなどなにか1杯注文するのがマナーですが、日本でいうコンビニのような手軽さが魅力です。

タバコはテラス席のみOK

タバコはテラス席のみOK

一方食事をするにあたって注意しておいたほうがいい点もいくつかあります。まず一つがタバコに関して。厳しい禁煙法があるスペインでは飲食店や公共の場での喫煙は禁じられています。もしどうしてもバルでタバコを吸いたい場合は、テラス席を選択しましょう。
そして二つ目が貴重品の扱いです。日本と同じ感覚でバッグを椅子の下に置いたり背もたれに掛けるのはNG。観光地ならどこでもスリに遭う可能性はありますが、バルでの食事中も例外ではありません。カバンは膝の上など目の届く場所に置くように心がけましょう。
そして三つ目がチップの有無。チップの風習がある国に行くと「これはチップを渡すべきなのか」「どのくらい渡せばいいのか」という問題に悩まされることも多いはず。バルでは基本的にチップは不要ですが、気持ちのいいサービスをしてもらった時などはお礼の気持ちとしてチップを渡すのがオススメです。

バルの時間帯別 利用法

ひと口サイズでいろいろ楽しめるのが嬉しい

ひと口サイズでいろいろ楽しめるのが嬉しい

「スペイン人は1日5食摂る」
そんな話を聞いたことはあるでしょうか。1日に5回も食事…なんだか信じられませんが、スペインでは広く染みついた風習です。とは言っても5食すべてガッツリ食べるわけでは無く、ところどころ軽食で済ませる場合が大半です。
1日の始まりは勿論朝食から。ここは我々日本人と大差なく、7時~8時に食べるのが一般的です。そして出勤前に朝食としてバルを利用する人も多く、この時間帯はコーヒーやパンなどの軽食が提供されています。スペインの定番朝食の一つがチュロス。揚げたてのチュロスを提供しているバルも多く、朝から甘いココアと一緒にいただく「チュロス コン チョコラテ」もスペイン人が大好きな朝食パターンです。
さて普通なら朝食の次は昼食という流れですが、スペインではここで1食挟みます。日本では「朝は軽く、夜は重く」というイメージが強いですが、この国のメインはあくまでお昼ご飯。食べ始める時間も14時以降とかなり遅めなので、11時に一度軽食(オンセ)を摂る習慣があります。ここで出てくるのはタパスやボカディーリョ(パンにハムやチーズ、オムレツを挟んだサンドイッチ)といった手軽に食べられる品。仕事中にふらっと出かけてクロワッサンを齧っている…そんな光景がよく見られるのです。

人気バル CIUDAD CONDAL

人気バル CIUDAD CONDAL

続いては1日の中で最もボリューミーな昼食です。先ほどもご紹介した通りスペインのランチタイムは14時以降、15時に最も賑わいを見せます。1日のメインということもありお昼からビールやワインを飲んでのんびり楽しむ人が多く、メニューも前菜とメイン、デザートがセットになっている場合がほとんどです。日本でバルと言うと軽食のイメージが強いですが、本場のスペインバルではステーキやアヒージョ、パエリアなど重ための食事も味わうことも出来ます。
さて昼食から戻って午後の仕事をした後は3時のおやつ…ならぬ6時のおやつ。現地ではメリエンダと呼ばれ、会社帰りにバルに立ち寄りタパスをつまみながら飲むのです。しかも1杯飲んだら次の店へ…といった具合ではしごするのが常識。毎日毎日これだけ食べていて食費は大丈夫なのかと心配したくなりますが、バルはどこも低価格で飲み食い出来るのが嬉しいところ。ビールも1杯200円ほどで飲めてしまうので、なるほどこれは2,3軒寄っても大丈夫そうです。
さて次でやっと5食目。正直まだ食べるの!?という気もしなくはないですが、夕飯はあくまで軽め。バルも24時頃まで開いている場合が多いですが、家で軽くサラダやパンを食べるのが一般的なのだとか。
時間帯によって利用方法が変わるので、本場のスペインバルに訪問する際は少し時間帯を気にして入ってみると良いでしょう。

バル巡りのコツ

賑わっているお店は美味しい証拠!

賑わっているお店は美味しい証拠!

さて次はバル巡りのコツをご紹介します。難しいことはありませんが以下の4つのポイントを押さえておけば、バルを十二分に楽しめること間違いなしです。

① バルはハシゴすべし!
これはバル巡りにおいて基本中の基本。日本でも居酒屋をハシゴしたりしますが、こちらのほうがもっと軽いイメージです。1杯飲んだら次の店へ、がオーソドックスなバルの使い方。そのためどの都市にもバルが連なる通りがあり、皆気軽に2軒目3軒目と飲み歩くのです。

② 席は立ち席がベター!
理由はいくつかありますが、まず一つに席によって値段が変わるということが挙げられます。一番人気のテラス席やテーブル席は料金が高くなっているので、安く済ませたいならカウンターの立ち席がオススメ。またハシゴが基本のバルにおいて、目の前でサッと頼んでサッとお会計可能なカウンター席は非常に便利。長居する予定が無いなら立ち飲みに挑戦してみましょう。

綺麗に並べられたピンチョスは壮観

綺麗に並べられたピンチョスは壮観

③ 混んでいる店を選ぶべし!
勿論事前に評判の高いお店を調べて行くのが最もいい方法ですが、下調べをしていない場合、空いているからと適当にお店に入ってしまうのはあまり賢いやり方ではありません。というのも私の経験上、空いているお店はやはり何かしら原因があると考えた方がいいでしょう。それは料理のレベルであったり店員さんの愛想であったり様々ですが、せっかくなら美味しく楽しめるバルに行きたいですよね。結局のところ地元の人たちで混雑しているお店が1番ハズレが無いのです。

④ 飲み物を必ず1杯注文!
バルに来て店員さんに軽く挨拶したら、まずは飲み物を注文しましょう。タパスやピンチョス目的でも飲み物を1杯飲むのがバルでのマナー。お酒が飲めない人でもコーラやジュースなどのソフトドリンクが用意されているので安心です。

タパスのメニュー

アンチョビがのったオープンサンド

アンチョビがのったオープンサンド

ひと口にタパスと言ってもその種類は豊富で、定番のクロケッタをはじめ生ハムやトルティーリャ(スペイン風オムレツ)、アルボンディガズ(肉団子のトマトソース煮込み)などなど多岐にわたります。

様々なタパスが並ぶバル

様々なタパスが並ぶバル

そしてスペインバルで必ずと言ってもいいほど見かけるのがバッカラ。バッカラとは塩漬けされた干鱈のことで、スペイン料理には頻繁に用いられる食材の一つです。特にブニュエロスというさつま揚げ風の料理はタパスの定番。タラのすり身を素揚げにした料理はお酒のお供にぴったりです。ただお店によってはこのバッカラの匂いがやたらキツいことがあります。私もたまたま入ったバルで食べたバッカラが驚くほど生臭くて食べられたものじゃなかったのですが、人気店で同じメニューを頼んだところ美味しくいただくことが出来ました。やはり少々待っても繁盛しているお店を選ぶのが大切です。

タパスとピンチョスの違い

バルセロナの人気バルでいただくタパス

バルセロナの人気バルでいただくタパス

さてここまでバル巡りの基礎知識をお伝えしてきましたが、そもそもタパスとピンチョスの違いをご存知でしょうか。どっちも小皿料理じゃないの?と上手く説明できない方も多いでしょう。簡単に言ってしまうと、タパスとピンチョスの違いは楊枝で刺してあるか否か。ピンチョスという言葉がそもそもスペイン語で「串」を指す言葉で、スペインバルでは具材をパンに載せて刺し留めているもののことを言います。発祥はスペインのバスク地方。バルセロナなどの大都市に行けば勿論食べることが出来ますが、基本的には「ピンチョス=バスク地方のおつまみ」という認識です。

カウンターにずらりと並ぶおしゃれピンチョス

カウンターにずらりと並ぶおしゃれピンチョス

ピンチョスをメインに扱っているお店は客に自分でサーブさせるのが一般的。私は実際にそういう形式のスペインバルで食事をしたことがあるのですが、自分たちでも何を食べたか覚えていないほど多種多様なピンチョスをいただいたのに、店員さんがお会計の時迷うことなく金額を提示してきて驚いた記憶があります。後から知ったのですが、お皿に残った楊枝の数でお会計をするらしく、なるほど回転寿司方式か!と納得したのでした。

グラナダのただタパス

こんなハンバーガーまで無料!!

こんなハンバーガーまで無料!!

アルハンブラ宮殿で有名なスペインの人気観光地の一つグラナダ。この町にも例に漏れずバルが軒を連ねているのですが、グラナダのバルは他の都市のそれとは決定的に違う要素があります。それこそが「ただタパス」の存在。
普通バルに行くと飲み物と料理をそれぞれ注文するのがセオリーですが、なんとグラナダでは飲み物を1杯注文するごとにタパスが1品無料でついてくるサービスがあるのです!

ただタパス万歳!!!

ただタパス万歳!!!

揚げ物であったり煮込み料理であったりお店によって内容は様々ですが、お通しにしてはボリュームもあり、3軒ほど巡って飲み物を注文するだけで食事代わりになってしまうほど。お店によっては1杯目と2杯目で出してくれるタパスが違う場所もあり、何が出てくるのかとワクワク出来るのも魅力です。
またサービス精神旺盛なお店では無料タパスを数種類から選べるところまであり、お得に食事ができてしまうのです。無料タパスが出てくるのはスペインの食事時間なので、それに合わせてバル巡りをしてみると良いでしょう。

ピンチョスの聖地サンセバスチャン

サンセバスチャンのバル/セルコ(ZERUKO)

サンセバスチャンのバル/セルコ(ZERUKO)

スペイン北部、バスク地方に位置するサンセバスチャン。ピンチョスの聖地とも言われるこの町は、海に恵まれ新鮮な魚介類が楽しめる場所でもあります。
他のスペインの都市とは異なり、バスク地方は独自の言葉や文化を持つ地域。古来よりバスク人が暮らし、今もその伝統が守り継がれています。彼らの言語は非常に難解で、町の看板にも「バスク語アルファベット」という文字が採用されているのですが、これが読めそうで読めない。国境を越えたわけではないのに全く別の国に来たかのような気分にさせられるのです。

キノコに卵黄を絡めていただく名物料理

キノコに卵黄を絡めていただく名物料理

インターネットで「サンセバスチャン」と打つと「バル」と予測で出てくるほどに、美食の町サンセバスチャンにはたくさんのバルが建ち並びます。先ほどもちらっとご紹介しましたが、バスク地方はピンチョス発祥の地。サンセバスチャンに来たなら是非本場のピンチョスを心ゆくまで味わいたいものです。
海に面しているこの町では是非魚介のピンチョスを。またハムやフォアグラ、ポルチーニを使ったものなど、バラエティー豊かなピンチョスが楽しめます。きっとどこも美味しそうで目移りしてしまうので、予め行きたいお店をリストアップしておくのがオススメです。

私のお気に入りはブルゴスのバル

人気のバルCASA PANCHOの愉快な店員さんと

人気のバルCASA PANCHOの愉快な店員さんと

首都マドリードから車で約2時間の場所に位置するブルゴス。スペイン北部にありサンチャゴ巡礼の要所でもあるこの街には、世界遺産にも登録されているブルゴス大聖堂が気高くそびえ立ちます。スペインゴシック建築の最高傑作とも呼ばれるこの大聖堂。そんな美しい大聖堂での観光を終えたら、バルでちょっと一休みしてみてはいかがでしょう。
とは言っても例に漏れず多くのバルが建ち並ぶブルゴスでの店選び、どこが良いのか迷ってしまいますよね。そこで私がオススメしたいのが、地元でも人気の高い「CASA PANCHO」というバルです。バルと言ってもここはレストランのように広く、昼時から外れた時間帯に訪れたにもかかわらず店内は人で賑わっていました。

絶品アヒージョ。シンプルだけど美味い!!

絶品アヒージョ。シンプルだけど美味い!!

恐らく店主だと思われる兄ちゃんは驚くほどスペイン人気質!やたらボディタッチが多く陽気な人柄で、息をするように女性客を口説いてきます(笑)それだけでも十分愉快で楽しいのですが、ここの良さはやはり食事のレベルの高さにあります。
アンチョビのオープンサンド、小エビのアヒージョ、クロケッタ、ソパデマリスコス(魚介スープ)…どれもとっても完璧!シンプルながら洗練された味が堪りません。私はこの時初めて本場スペインでアヒージョを食べたのですが、その美味しさに感動。思わず同じものをもう1つ注文してしまいました。お酒なども含めて全部で65€となかなかの金額でしたが、それだけの価値あり!ブルゴスに訪れた際は是非とも「CASA PANCHO」に行ってみることをお勧めします。

まとめ

本場の絶品ピンチョスをいただきまーす!

本場の絶品ピンチョスをいただきまーす!

いかがでしたか?バルと言うとオシャレなイメージを持ちがちですが、本場スペインではこんなにも人々の生活に溶け込み、慣れ親しまれた存在なのです。現地の人々の食事を体験するのにバルはもってこいの場所。何軒かハシゴしてお気に入りのバルを見つけてみるのもスペイン旅行の醍醐味です。

 

ペンギン案内人5号/川崎 彩乃

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