パキスタン・フンザを旅する!遥かなる桃源郷の魅力とは?

まるで中世の教会のような姿から、カテドラルタワーと呼ばれる山脈

荘厳なカラコルム山脈と目を瞠る美しさの農村風景、そして大地とともに素朴に暮らす少数民族…。春には杏の花が咲き乱れ、夏には7000mを超える峰々と緑の美しいコントラスト、束の間の黄葉の季節、そしてすべてを閉ざすような白雪の厳冬。この大自然の恩寵ともいえる美しいフンザ谷を、人々はシャングリラ=桃源郷と呼びました。私の“生涯忘れられない景色”に出会うことができた場所。フンザの魅力を語り始めたら丸一日でも話せるとは思いますが、山・人・カラコルムハイウェイ(以下KKH)に絞って魅力をお伝えします。

フンザの基本情報

フンザの気候

フンザはラカポシ、ディラン、ゴールデン・ピーク、ウルタルと呼ばれる7000mを超える高峰に囲まれています。中心部カリマバードは標高約2400mの高地にあり、気温は同時期の東京のマイナス5度くらいをイメージすればよいでしょう。年間降水量は低く、乾燥しているため冬でもカリマバード周辺ではあまり雪は降りません。3月から10月頃にかけてがベストシーズンと言われ、春には杏、新緑の夏、黄葉など四季折々の風景を楽しむことができます。

フンザへの行き方

フンザへはイスラマバードから最寄り空港のギルギットまで航路利用が一般的です。途中、7000~8000m級の山脈の真上を飛ぶため、天気が良ければまるでマウンテンフライトのような絶景が窓の外に広がります。ただし、高峰の山脈を飛ぶが故、天候のためフライトが運休になることもしばしば。せっかく離陸しても、途中で引き返すなんてことも。空路の場合、運休に備え、余裕をもった日程を組むことが大切です。陸路で移動するには600㎞の道のりを12時間以上のドライブとなります。

フンザのお役立ち情報

せっかくフンザに行くなら、美しい景色を写真に収めたいものですが、杏を狙うのであれば3月下旬~4月上旬、山を綺麗に撮りたいのであれば晴天率の上がる、初夏のシーズンがお勧め。カリマバードエリアのホテルは夜になるとお湯の出が悪くなるので、早い時間にシャワーを済ませましょう。フンザではこの地方独特のフンザ帽をかぶった男性をよく目にします。フンザ帽や特産の干し杏もをお土産にいかがでしょうか。イスラム教国のため、お酒はたやすく手に入りませんのでご注意を。

私の心の桃源郷、心洗われるフンザへ

頂上から徐々に朝日に染まっていくラカポシ(7788m)

フンザの中心、カリマバードからジープで約30分走ったところにあるドゥイケル展望台は、フンザの名峰ラカポシ、ウルタル、ディラン山脈、ゴールデンピークと7000mを超える山々と、レディーフィンガーと呼ばれる鋭鋒が大パノラマで広がる絶好のビューポイント。朝日に染まる山脈は神々しく、体の芯から震えが走るほどの迫力です。威風堂々たる山脈と、フンザ谷の棚田や氷河が作り出す風景は、まさにこの世の桃源郷と言えるでしょう。

グルミット村の民家訪問 急な訪問にもかかわらず温かなおもてなし・・・涙

大自然が魅力的なフンザではありますが、ユニークな民族との出会いもまた一興です。上フンザ(グルミット)地方の独自の言語を持つワヒ族は青い目に金髪と、一見してパキスタン人には見えません。旅人にもオープンな彼らはとても暖かいおもてなしで我々を迎えてくれます。またフンザでは、独特のフンザ帽をかぶった男性もたくさん目にします。そして、日本人登山家の遺言で建てられたハセガワ・メモリアルスクールで、大自然の中、生き生きと勉強する子供達・・・。出会う誰もが人懐こく、純朴で、あなたの旅の思い出に素敵な色を添えてくれることでしょう。

中国との国境、クンジュラブ峠(標高4,693m)にて 夏でも寒い!!

パキスタンの首都イスラマバードから、中国カシュガルまで全長1300㎞の道のりを走る、KKH。それは商業的に大変重要な道路であると同時に旅人の憧れでもあります。道中、8000mを超える高峰や、紀元後1~8世紀に使われていたかつてのシルクロード、フンザの美しい農村風景、パスー氷河と絶景に次ぐ絶景が旅人を待ち受けているのです。国境のあるクンジュラブ峠に近づくにつれ、道は険しく、標高も高くなっていきます。時折顔を出す野生のヤクやモルモットに、万年雪、荒野を走るデコレーショントラックも必見です。

 

ペンギン案内人12号/久保井 奈々子

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