【こんな国あります!!世界の秘境】エスワティニ&レソト 2つの王国観光ガイド

田舎のマレマレア村を案内してくれた少年

田舎のマレマレア村を案内してくれた少年

南アフリカの中にあって飛び地のような小国エスワティニ王国とレソト王国。「最後のアフリカの古王国」とよばれるエスワティニ(旧スワジランド)は伝統文化を尊重する人々の暮らしと、大自然が魅力的な国。5つの動物保護区があってサファリも楽しみです。レソトは日本の13分の1くらいの国土の大半が山脈で占められ、山と谷の緑が豊かな美しい国です。標高が高めなので「天空の王国」の呼び名があります。今回はそんな南部アフリカの秘境の2つの王国の素顔に迫ります。

エスワティニ王国&レソト王国ってどんな国?

人懐こいレソトの子供たち

人懐こいレソトの子供たち

四国より少し小さな面積の内陸国エスワティニ王国(旧スワジランド)。3方を南アフリカに囲まれ、1方をモザンビークと国境を接しています。
1968年にイギリスから独立しましたが、それ以前から現在に至るまで王様による伝統的な統治が続いてきた王国なのです。2018年に王様が突然国名をスワジランドからエスワティニに変更したので、世界中で話題となりましたね。首都はムババーネ。でも国の玄関口はマンジーニです。
自然豊かなこの国には5つの動物保護区があって、動物サファリが有名です。ライオンやヒョウなども棲息する国内最大のフラネ国立公園と、シロサイやクロサイが多く生息するムカヤ動物保護区はおすすめです。とりわけサイは他ではあまり見られない希少な動物なので、ムカヤ動物保護区ならかなりの確率で見られるのが人気なのです。ムカヤ動物保護区ではオープンなつくりの超ナチュラルでユニークなサファリロッジに滞在するのも楽しみです。

レソトの峠からマレアレア村を望む

レソトの峠からマレアレア村を望む

「天空の王国」というロマンチックな呼び名がある国レソト。こちらも南アフリカの国内にポツンと存在する海のない小さな内陸国です。イギリスの保護領から1966年に独立。アフリカで2番目に大きいカツェダムがあり、山脈の中に位置するという地形を生かした水力発電にも力を入れているそうです。
テーブルマウンテンのような岩山が町を取り囲む首都のマセル。喧騒の町を一歩郊外へ出れば、そこは羊やヤギが群れをなす牧草地。45分ほど走れば乗馬が楽しめるモリジャ村もあります。レソトで唯一の博物館には恐竜の足跡など珍しい展示品が!マセルの南85kmにあるマレアレアには、楽園のような大自然が広がり、伝統的な暮らしを営むソト族にも出会えます。ソト族が被る帽子である「バソトハット」は三角編み笠のような形で、ソト族の誇りを表しているそうで、国旗にもその形が象徴として描かれているのです。

スワジランドがエスワティニ王国に国名変更はなぜ?

国一番の高級ホテルロイヤルスワジスパ

国一番の高級ホテルロイヤルスワジスパ

ずっとスワジランドとして覚えていた国。私が訪れた時もスワジランドでした。それが2018年に王様が突然「エスワティニ王国」と国名を変更したのです。ニュースで聞いてびっくりしました。かつて1989年にビルマからミャンマーに国名を変更したとき以来です。
英語風のスワジランドではなくて、国の言語であるスワティ語「スワティの土地」という意味の「エスワティニ」にしたいと王様が言って決まったのです。
王国で王様の言うことが絶対のお国柄なのです。こんなエピソードがありました。

マンジーニ郊外の村の土産物屋さん

マンジーニ郊外の村の土産物屋さん

国の法律は王様が作っているこの国。かつて王様は「25歳以下の者は結婚することを禁止する」という法律を作ったのです。ところがその後、王様自身がなんと17歳の女性と結婚することになりました。そこで王様がこの法律を変えてしまったそうです。なんと自分勝手な!!国民がそれを許すところにも、王様の権力の大きさが表れています。
スワティの未婚女性が毎年王宮に何万人も集まり、民族衣装を着てダンスを披露し葦の枝を献上する「リードダンス」という催しがあります。そのダンスを見て王様は毎年新しい妻をめとり、すでに10数人の妻がいるというので、呆れる話です。国民から国の民主化を求める声も上がってきた歴史があるようですが、残念ながら王制は強固なようです。

ムカヤ保護区のサファリでサイを見よう!

オープンサファリカーでサイを観察

オープンサファリカーでサイを観察

この国での最大の見どころは、なんといってもムカヤ動物保護区です。クロサイとシロサイの両方が見られる世界的に珍しい保護区として知られているのです。サイ以外でも、ゾウ、キリン、インパラ、ヌー、ニャラなども生息しています。ニャラはインパラに似た動物で、身体に珍獣ボンゴのような白いラインがあります。南部アフリカでよく見るセーブルやササビーもいました。
マンジーニから車で約1時間半。日帰りでも行けますが、ゆっくりサファリをするには1泊するのがおすすめです。
シロサイは世界中に1万頭ほど、クロサイは3000頭ほど。ここで私が見たのはすべてシロサイでした。1歳くらいの赤ちゃんを連れたファミリー。親子はサファリカーを気にすることもなく地面の草をシャクシャクと食べながら6mくらいまで近付いてきてくれました。時速40㎞ものスピードで走れるそうなので、突進されたら怖いだろうけれど、優しく穏やかそうなお母さんサイ。ユニークなつくりの顔や固そうな皮膚、世界でも指折りの迫力ある珍獣を目の前で堪能出来て素晴らしい体験なのでした。

ムカヤ保護区のストーンキャンプの部屋には窓がない!

ムカヤ保護区のストーンキャンプの部屋には窓がない!

ここでの滞在は、石造りのロッジ「ストーンキャンプ」です。なんと扉や窓がなく、自然のブラインドで仕切られているのが超ナチュラルでユニークです。自分のベッドから、ニャラやバブーン、ホロホロ鳥が見られるという楽しい体験もできるのです。敷地内に多くいて愛らしいけれど、ニャラはあまり近付きすぎると危ないとガイドさんに注意されました。
ストーンロッジでのランチタイム。メニューは卵やモッツァレラチーズの入ったサラダ、ひよこ豆のサラダ、メインは白身魚のフライと、「ニャラ肉のシチュー」!ここでは毎日ゲームミート(いわゆるサファリで見かける動物の肉)を食べるそう。あの可愛いニャラやインパラやクドゥなど。レンジャーさんにとっては動物は食事のメニューに見えるらしいです。たしかにニャラのシチューは肉は缶詰のビーフのように柔らかいしクセもなく美味しいものでした。

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