コンゴ共和国とコンゴ民主共和国の違いとは?どこにある?ツアーや行き方もご紹介

ローランドゴリラの保護区(コンゴ共和国)

ローランドゴリラの保護区(コンゴ共和国)

中央アフリカはもっともディープなアフリカのイメージで、ちょっと近寄りがたい国々と思っていませんか?そんな未知なる国々の中でも、今回ご紹介するのが多くの魅力を持つ2つのコンゴです。熱帯雨林に囲まれた大自然の中にあり、動物の宝庫でもあります。かつてベルギー領だった日本の6倍以上あるコンゴ民主共和国(通称DRコンゴ)と、フランス領だった日本と同じくらいの大きさのコンゴ共和国(通称コンゴ・ブラザビル)。それぞれボノボ保護区とローランドゴリラ保護区があるのです。これらの愛らしい動物たちこそ、2つのコンゴの旅のキーワードなのです。

2つのコンゴってどんな国?

キンシャサの女性たち

キンシャサの女性たち

2つのコンゴとアンゴラ北部のエリアは15世紀頃まではコンゴ王国という一つの国だったのです。ポルトガルによる征服を経て、1960年にベルギー領からコンゴ民主共和国が、フランス領からコンゴ共和国が独立しました。独立後は両国とも内戦が多発して不安定な時期が続いたものの、現在は落ち着いています。コンゴ民主共和国はいったん1971年に国名がザイールに変わり、1997年にまた今の国名に戻りました。
コンゴ民主共和国の首都キンシャサと、コンゴ共和国の首都ブラザビルは、コンゴ川を境目にして、船で10分で渡れば行き来できるほど近い2つの首都として世界でも他に例を見ないユニークなロケーション。国境越えも近いので2か国を周遊することが比較的簡単にできるのです。

ボノボ孤児院の保育園

ボノボ孤児院の保育園

キンシャサの近郊にはボノボの保護区があって、人間に一番近いとされる類人猿ボノボに出会うことができます。世界でもここにしかいないボノボに会える体験は感動的です。またブラザビル近郊にはローランドゴリラ(低地ゴリラ)の保護区があり、ルワンダやウガンダで出会うマウンテンゴリラとは全く異なるゴリラに出会うことができます。2つのコンゴの旅のハイライトでありキーワードはこうした類人猿との出会いに他なりません。
他にも神秘的な青い湖の自然美を堪能したり、コンゴ川のクルーズやTAMTAMというドラム鑑賞も楽しみです。

コンゴ民主共和国の首都キンシャサ

ローランカビラ廟

ローランカビラ廟

国土の広いDRコンゴ(コンゴ民主共和国)は首都がキンシャサです。ベルギー領だったためフランス語はどこでも通じやすく、逆にホテルでも英語が通じにくい国です。まともなレストランの数は少ないもの比較的食事も美味しく、観光客の口に合うのも嬉しいところ。ホテルでの食事はフランス料理が多く、フランスパンが美味しいのも特徴的です。フランスパンは道端でも市場でも売っています。
市内観光で見逃せないのがローラン・カビラ廟。独裁政権のモブトゥ大統領没後新しいヒーローとして登場した人気のあったカビラ大統領の棺が納められている霊廟です。厳しい入場制限があるのも、この霊廟がコンゴ国民にとっていかに大切な存在なのかがわかるはずです。
他にもキンシャサの町にはレンガ造りの美しいサンタンヌ教会や油絵や民芸品がたくさん売っているアートマーケットなどが見どころとなっています。写真はガイドさんに相談して頼んでもらってからでないと、思わぬトラブルになるので注意が必要です。

キンシャサのアートマーケット

キンシャサのアートマーケット

人口8679万人のコンゴ民主共和国。首都キンシャサの人口は1457万人のメガシティとなっているのです。アフリカの大都会はどこも治安が良くないのですが、ここキンシャサはとりわけ注意が必要です。私がガイド付きの専用車で町中を走っていたときも、すぐ横でひったくりに財布を盗られた人を目撃。夜間の一人歩きなどもってのほかですが、昼間でもストリートチルドレンによるひったくりやスリなどが横行しているので、人の多いところをできればガイドさんと一緒に歩くのみにしておくのが無難です。警察もグルになっているケースもあるそうなので、トラブルが発生するとかなりややこしい国なのです。
また国境での出入国時にも賄賂を要求されたり、思わぬトラブルが待っているのがコンゴなのです。サービスのスピードものんびりなので、この国ではアフリカ流にのんびり構え、多少のトラブル位は楽しむ気持ちで旅することが必要です。

人間に最も近い類人猿のボノボ保護区

ボノボ保護区で親とはぐれた赤ちゃんを育てる飼育員

ボノボ保護区で親とはぐれた赤ちゃんを育てる飼育員

世界中でDRコンゴ(コンゴ民主共和国)にしか生息していないピグミーチンパンジーことボノボ。チンパンジーを小さく細めにして、顔がもっと黒いボノボは、人間にもっとも近い類人猿と言われています。キンシャサ郊外車で約1時間半のところにあるボノボの保護区「ロラ・ヤ・ボノボ」は、熱帯雨林に包まれた大自然の中、他の動物とは隔離された2kmにもわたるフェンスの中でボノボだけが暮らしています。ジャングルの遊歩道を延々と歩きながら、フェンス越しにたくさんのボノボと出会います。
私が行ったときはちょうど赤ちゃんボノボに哺乳瓶でミルクをやったり、トランポリンで遊んだり、人間の保育園と変わらないボノボの保育園が見学できました。世界でもここにしかいないボノボ。見る価値あり!なのです。

ボノボの子供をフェンス越しに観察

ボノボの子供をフェンス越しに観察

ちなみにルワンダと国境を接する国なので、コンゴ民主共和国の東部にはマウンテンゴリラが生息し、ルワンダのようにゴリラを探してトレッキングもできるのです。北東部には世界三大珍獣のひとつオカピの保護区もあります。オカピはキリン科ですが、足やお尻がシマウマのようでユニークです。しかしながら東部の状況としてはかなり治安も悪く、現在その辺りを訪れるのは避けた方が無難でしょう。将来平和が戻れば、ぜひオカピやマウンテンゴリラを求めて訪れてみたいものです。私はキンシャサのギャラリー「シフォニ・デ・アート」でオカピの木彫りを見つけて早速お土産に買いました。大きめのが26$、小さいのが15$で、今も家で並べて飾っています。

コンゴ共和国 首都ブラザビル

マーケットで洋服を仕立ててくれる

マーケットで洋服を仕立ててくれる

ブラザビルにはあいにく大した見どころはありません。ここでおすすめはバザールに行って洋服を仕立てる体験です。もちろんガイドさん同行なので、すべて通訳から値段交渉までしてくれます。活気あふれる市場にはカラフルなアフリカっぽい布地屋さんもいっぱい。私は気に入った布地を6000フラン(約1200円)で購入。それをテーラーに持っていき、ワンピースに仕立ててもらいました。おおよそのデザインを紙に描いて依頼。4-5時間で完成するとのこと。採寸もしてちゃんと体にフィットするワンピースは、西アフリカらしくトラディショナルな胸飾りも付いたロングドレスとなりました。費用は24$なので、布地と仕立て合計で4000円ほどで素敵なロングワンピースの出来上がり!このドレスはその後旅先でのディナー時に重宝したのでした。

ブラザビルの陽気な人々

ブラザビルの陽気な人々

ブラザビルのホテルの話をしましょう。この街屈指の高級ホテルが4つ星のミカエルホテルでした。1泊1室340$はかなりの値段です。ロビーのセンスは悪くないし、室内もゆったり広め・・・なのですが、基本的に高級ホテルにあるべきものがないのです。冷蔵庫はあっても中は空っぽ。湯沸しセットなし、ウェルカムスイーツやフルーツなし、ドライヤー、スリッパ、バスローブなし。バスタブなし、ティッシュペーパーなし、ハンドタオルもタオル掛けもなし、ミネラルウォーターのサービスなし。どう考えても3つ星以下のサービスで、さすがに笑ってしまいました。これぞコンゴだーー!!
ちなみにホテルのビュッフェディナーは一人3200円もしてびっくり。サラダはとても充実していて美味しかったけれど、メインはローカルフードは主体で、茶葉の炒め煮みたいなのから始まって、かなりクセがあって私の口には合わなかったのが残念!

ローランドゴリラ保護区と青の湖

ローランドゴリラの飼育タイム

ローランドゴリラの飼育タイム

ブラザビルの北140kmあまりに位置するレジオ・ルーナ・ゴリラ保護区。入り口に迷彩服を着たレンジャーさんがトラックで迎えに来てくれました。ジャングルのような鬱蒼とした道をガタガゴト走ると、突然目の前が開けて緑のクレーターのような風景が広がっていたのです。壮大な景色の中に小さなブルーレイクがありました。予想以上に美しい光景に息を呑むのでした。時間によって色を変えるので、地元の人はお弁当を持ってハイキングに来るそうです。でも見渡す限り、人っ子一人いないのは辺境ムードたっぷりです。トラックはサバンナの奥の深い緑のジャングルへと入っていきます。空気が澄んでいて美しい森です。森の奥にある川の中州の島に目指すゴリラサンクチュアリーがあるのです。

青の湖

青の湖

ゴリラのビューポイントから、川を挟んで中州に登場するゴリラたちを見学。ここでは感染症対策のため、ずっと前から人間は一定の距離を保ってしかゴリラに会うことはできません。飼育員の女性たちが哺乳瓶でミルクを順に与えていきます。1歳を過ぎたばかりの赤ちゃんもいます。丸い頭が頭でっかちの人間みたいで愛らしいローランドゴリラ。飼育員が親だと思っている風に慣れているのは何とも言えず微笑ましい姿です。川に入って水をかけたり木に登ったり。群れのオスは自分のパワーを誇示するために胸をボンボン叩くドラムをしているではありませんか。大自然の中で野生のゴリラが本当に目の前でドラムをしているのが見られるとは、面白いし感動的でした。

コンゴへの行き方

私に会いに来てね♪

私に会いに来てね♪

コンゴ民主共和国の玄関口はキンシャサ空港です。日本からキンシャサ空港への直行便はなく、エチオピア航空のアジスアベバ乗換便やターキッシュエアラインズのイスタンブール乗換便が便利です。エチオピア航空は成田から仁川経由アジスアベバまで所要16時間20分。そこからキンシャサへは4時間10分です。2か国周遊の場合は帰りはコンゴ共和国の首都の空港ブラザビルから直接アジスアベバ経由で帰国するのが効率がいいですね。
ちなみに両都市間の移動はコンゴ川を渡し船で10分あまりとかなり近いのです。ただし出入国は時間がかかることがあるので、余裕を持ったスケジュールにするのが得策です。

オイラにも会いに来てくれよ~

オイラにも会いに来てくれよ~

ターキッシュエアラインだと羽田からイスタンブールまで所要12時間半の直行便。イスタンブールからキンシャサへは所要時間7時間35分。乗継時間が長いこともあるので、予約時に要チェックです。ブラザビルへは就航便がないので、キンシャサ往復となります。
他にも南アフリカのヨハネスブルクまで行って、そこからキンシャサへ入るルートなどもあります。一緒にアフリカの他の国を廻る場合は、その国へのフライトも同時にチェックして、便利な便を探すのがいいでしょう。

コンゴのツアー

キンシャサのホテルロイヤル

キンシャサのホテルロイヤル

コンゴ2か国のツアーを扱っている旅行会社は極めて少ないでしょう。団体旅行でもめったにないですが、周辺の国々と一緒に組み合わせて訪問するのが一般的です。コンゴ2か国だけのツアーや自分が行きたい国々をうまくカバーしている周遊旅行が見つかる可能性は低いので、できれば希望に応じたプランを個人旅行として組んで手配してくれる旅行会社を見つけることがお勧めです。見所を上手くカバーした単体のツアーも合わせて個人旅行を催行している旅行会社で探すのが得策です。団体旅行は今や3蜜。アフターコロナ、withコロナのこれからの時代にフィットする旅のスタイルとは言えません。個人旅行の時代なのです。

ブラザビルのホテルミカエル

ブラザビルのホテルミカエル

アフリカに強く、実際にスタッフがコンゴ2か国を訪れて、旅のアドバイスができる会社であることが大切です。ベースとなる個人旅行のモデルコースがあるので、それを多少アレンジしてもらったり、自分だけのプランを作ってくれるはずです。とりわけ治安の問題や国境越えでのトラブルなどもあるコンゴ2か国の旅行なので、しっかりした現地旅行社を手配していくことが肝心です。間違っても自分で現地で何とかするとか、現地の安い会社をネットで手配する、などは避けた方が無難です。

まとめ

ミルクをもらうボノボの赤ちゃん

ミルクをもらうボノボの赤ちゃん

いかがでしたか?未知なる国、秘境の国コンゴ2か国ですが、この国の魅力がわかり少し身近な存在になれば幸いです。コロナが終息したら、ぜひこの国も旅先候補に入れてみてください。ボノボやローランドゴリラも待っています。

 

ペンギン案内人2号/井原 三津子

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